キック選びの重要性

      

みなさんこんにちは!

      

今回は、作りたいジャンルに合ったキックを選ぶ重要性について触れていきます。各ジャンルごとにキックを選んでいます。

※比較するために全てのキックは四つ打ちです。

    

     

BIG ROOM

       

           

アタックが強く、低音のリリース(余韻)がとても長い、このジャンル特有のキックです。Big Roomのキックは、ベースの役割も担っています。EDMの代表的なジャンルで、キックが何よりも目立ち、強調されるようになっています。

      

          

PROGRESSIVE HOUSE

   

    

アタックは強いですが、Big Roomのようにベースの役割はないため、リリースはそれほど長くないです。このジャンルもキックを全面的に出すジャンルなので、メロディなどのシンセに埋もれない、アタックが強いキックになっています。

    

   

TECH HOUSE

      

    

アタックが強くなく、リリースもそれほど長くありません。Tech Houseは、Big RoomやProgressive Houseと違い、メロディなどのシンセがあまりなく、ドラムとベースをメインに構成されるジャンルなので、アタックがなくてもキックが埋もれません。

   

    

DUBSTEP

   

    

アタックがとても強く、リリースは長くありません。Dubstepは、シンセの音が激しく派手なので、その中でもキックが埋もれないようアタックが強くなっています。

   

    

FUTURE BASS

     

    

アタックは程よくありつつ、リリースはさほど長くありません。Future Bassは、特にキックの幅が広く、独特な鳴り方をしているキックもよく使われています。

       

   

    

TRAP    

       

    

この中では、最もアタックが弱く、リリースも短いです。

     

Dubstep, Future Bass, Trapは、Bass Musicと一括りにされるジャンルで、名前の通り、楽器のベースの存在が大きなジャンルです。なので、キックはリズムを強調する役割が強く、リリースは短目で、ベースが入るスペースを大きく取ってあります。

     

各キックの波形比較

    

      

もし、作りたいジャンルのキックを選ばず、違うジャンルのキックを選んでしまったら、という比較をしてみましょう。

差がわかりやすくなるよう、Tech HouseのキックとDubstepのキックを入れ替えて構成しています。キック以外のクラップ、ハイハット、パーカッションは、同じものを使用しています。

    

     

TECH HOUSEのビートで比較

     

Tech House Kick

      

Dubstep Kick

   

     

DUBSTEPのビートで比較

    

Dubstep Kick

     

Tech House Kick

     

ビートだけでも少し違和感を覚えませんか。ここにいろいろな音が重なってくるとよりキック選びの間違いに気付きやすくなります。

   

     

音楽は自由なので、もちろん「このジャンルにはこのキック」という決まりはないのですが、基本となるキックの種類を知っておくことは重要です。

もし、何か思っているものと違うなと感じていたら、それはキックの選びがよくないのかも知れませんね。それは、クラップやスネアなども同様です。

自分が作りたいジャンルの参考となる楽曲を分析していくことは、とても良いヒントになります。楽曲制作の際には、リファレンス(参考曲)を置くことをおすすめします。

それでは、より良い音選びを!

    

   

     

RYOTA

Big Roomを作ろう

     

みなさんこんにちは!

今回は、サンプルを使用し、EDM (Big Room) を作成します。

Hardwellのレーベル「Revealed Recordings」が、現在フリーでサンプルパックを配布中なので、まだの方はダウンロードしておきましょう。

      

Revealed Producer Starter Pack Vol. 4

       

このサンプルパックを使って、作っていくのですが、EDMと一口に言っても、ジャンルが細分化され、いろいろな音楽ができてきました。

今回は、その中でもEDMと言えば、の「Big Room」を作ります。

      

      

完成音源

       

    

      

1 ) Big Roomのキックを選ぼう

       

Big Roomというジャンルは、四つ打ちでBPMが128前後で、派手なサウンドが特徴的です。制作面でもうひとつ捉えておくべき特徴があります。

それがキックです。

          

普通のKick

     

    

     

Big Room Kick

     

       

普通のキックは、オーディオの波形を見ても分かる通り、リリース(余韻)が短いです。

Big Roomのキックは、リリースが長く、ドーンドーンと低音が伸びています。

この低音が伸びている部分が、ベースの役割も果たしています。

キックがベースの役割にもなっているということは、キックにピッチ(音程)があるということになります。

例えば、ベースの役割の部分がC音だったとしたら、そのキックのピッチはCになります。

そして、このキックのピッチは、曲全体のキーに関係しています。

曲のキーがCmだとしたら、基本的にピッチがCのキックを選ぶ必要があります。

全てのBig Roomがこのキックではないのですが、”The” Big Roomを作るときには、このキックを選ぶことによって、思い描くイメージ通りの音に近づきます。

        

今回の曲では、「REV-PSP4 Big Kicks 01 D#」を選んでいます。

つまり、この曲のキーはD#mになります。

       

REV-PSP4 Big Kicks 01 D#

      

このキックに高音域の音をたすために別のキック「REV-PSP4 Kicks 35 B」をレイヤー(重ねて)います。

        

Original (REV-PSP4 Kicks 35 B)

      

Low Cut Kick (REV-PSP4 Kicks 35 B)

       

Low Cut 設定

        

Big Room Kick + Low Cut Kick

       

Big Room Kickだけの時よりアタックが強まり、パンチがあります。

アタックが弱いと感じた時は、EQで高音域をブーストするより、高音域担当のキックを別で選んだ方が、良い結果を得やすいです。

     

     

      

2 ) Clapを選ぼう

      

Big Roomの王道展開でドロップに入って5小節目から派手目のクラップが入ってきます。

そのクラップを選びましょう。

      

REV-PSP4 Claps 04

       

キックのリズムと同じ四つ打ちのタイミングに配置します。

     

     

     

      

3 ) Rideを選ぼう

      

キック、クラップと同じタイミングで鳴るRideを選びましょう。

このライドを入れる手法も王道Big Roomです。

       

REV-PSP4 Rides 05

        

    

    

      

4 ) Tomを選ぼう 

       

このタムは、Big Room自体のアレンジにも多く、特にRevealed Recordingsの多くの曲に入っているアレンジです。

      

REV-PSP4 Toms 12 D#

      

タムの配置には特徴があり、どのタイミングで鳴っているのか参考曲を聴きながら、場所を確かめてみましょう。

     

     

     

     

5 ) Fillを選ぼう

       

ドロップ前や、ドロップの途中に入るドラムフィル・ボーカルフィルを選びましょう。

      

REV-PSP4 Fills 09 (128 BPM)

     

REV-PSP4 Vocal Shots 07 D#

        

迫力を出すために、Overdriveで歪ませています。

       

Overdrive設定

    

    

      

6 ) シンセを選ぼう

        

メロディをいちから考え、シンセで音選び・音作りをするのももちろんなのですが、今回は、Logic Pro XのApple Loopsにあるサンプルを使用しています。

     

Big Anthem Synth

       

サイドチェイン設定

     

       

All Drums

        

完成音源

        

プロジェクト

     

           

これでBig Roomのドロップの王道展開を習得できました。

今回、EQやコンプなど使わずに作成しています。良いサンプルを選べば、ボリュームバランスを整えるだけでも、良いものなります。

良いものを聴き分けられるよう日々耳を鍛えていきましょう!

     

    

       

RYOTA