ビルドアップでのボーカルエフェクト

   

みなさんこんにちは!

      

今回は、ビルドアップに使えるボーカルエフェクトを紹介します。

ビルドアップは、ドラムやシンセが連打され、細かくなっていき、盛り上がりを演出します。

そこで、ボーカルにも一工夫加え、盛り上がりを助長させ、クオリティが高いビルドアップを目指しましょう。

         

      

完成Buildup

         

このボーカルには4つの工程があります。

       

・ボーカルのループ

・ピッチ(音程)を上げる

・リバーブをかける

・EQでローカット

       

これらを、オートメーションで操作していきます。

     

    

     

1 ) ボーカルのループ

     

これは基本中の基本で、音数が多くなっていくと盛り上がりを感じさせる効果があり、次に何かがくる、と期待させることができます。つまり、ドロップへの期待値を上げることができます。

     

Vocal Loop

     

このループさせる場所(言葉)は、好きなところで問題ありませんが、ループし始める直前の言葉をループさせていくと、自然に繋がりやすいでしょう。

また、カットすると必然的に言葉の途中で切ることになるので、「プツッ」というノイズが発生する可能性があります。その時には、フェードアウトツールでノイズが出ないように丁寧に処理しましょう。

     

    

    

       

2 ) ピッチを上げる

     

音が高くなっていくことも盛り上がりを感じさせることができるので、ビルドアップなどにはとても有効です。

今回のピッチを上げる工程には、WAVES社の「SoundShifter」というプラグインを使用しています。

「SoundSifter」はオーディオのまま、ピッチを上下させることができ、音質変化も少なく、とても使いやすプラグインです。

ピッチを上下させる他の方法では、ピッチを上下させたい音源(オーディオ)をサンプラーに取り込み、MIDIで打ち込み、ピッチベンドでピッチをコントロールする方法がありますが、この方法で生じる問題が、ピッチが高くになるにつれ、音の長さが短くなることです。

この「SoundShifter」では、その問題が起きない点も素晴らしいです。

             

Vocal Pitch

       

「Semitones」では、半音ずつ音が上下し、最大1オクターブ(±12semi)変更可能です。ここで、オートメーションを描くと、1音1音はっきりと音が移動していくため、あまり適していません。

「Ratio」では、スムーズにピッチが上下できるので、ここでオートメーションを描くと良いでしょう。

        

Ratioをオートメーション

   

   

    

3 ) リバーブをかける

     

Vocal Reverb

      

ループが細かくなるにつれ、リバーブが強くなり、ぼやけていくようにかけると良いです。

       

Wetをオートメーション

    

      

       

4 ) EQでローカット

        

EQ Low Cut

      

ドロップでのインパクトを出すために、ローをカットしていきます。これはビルドアップで鳴っている全ての楽器にも適応すると、良い結果を得やすいです。

       

Low Cutをオートメーション

    

       

これらを取り入れたビルドアップからドロップまでがこちらです。

ドロップ前のエフェクトには、前ブログ「ラジオボイスエフェクト」で、紹介したエフェクトを使用しています。

           

Buildup – Drop

      

ビルドアップは、ドロップを期待させるための大事なパートです。工夫を加えより良いビルドアップを作っていきましょう!

   

   

     

RYOTA

9時~5時の仕事と音楽を両立させる方法

音楽で生計を立てる人生は一つのゴールかもしれません。
 

フルタイムの仕事をしながら音楽を作ろうとしている場合、それがどれだけ困難かは説明するまでもありません。
 

音楽に取り組むための時間とエネルギーを見つけることは、仕事や家族をサポートしていくことを考えながらではなかなか難しいことです。
 

今回は、音楽のためにもっと時間とエネルギーを見つける方法、音楽のキャリアに向いているかどうかを知る方法、音楽をフルタイムで追求するためにフルタイムの仕事を辞めるタイミングについて話します。

 
 

音楽のための時間とエネルギーの見つけ方
 

プロデューサーが抱える一番の問題は、1日8時間働いた後に制作するためのエネルギーを抱くことです。
 

9時から5時まで働いて、夕食を食べて、お風呂に入ったらもう音楽を作ることに集中するためのエネルギーが残っていませんよね。
 

Future BassやTrapのプロデューサーであるKRANEは、フルタイムでデザインの仕事をしていた時に音楽の世界に入って大成功を収めています。
 
約2年で彼は音楽をリリースし、DJのブッキングを受けるようになり、その後フルタイムで音楽を追求することにしました。

彼はプロデュースするための “エネルギー “を見つけることについてこう語っています。
 
 

僕は”趣味 “として好きになりました。
疲れた時、仕事が終わった時、休憩したい時など、音楽を作ることで自分を充電しました。
Ableton Liveに飛び込んで、いじくりまわして、ビートを作るのは楽しかったです。それが仕事の息抜きになりました。
 

 
 
KRANEにとって、音楽は彼の息抜きでした。
 
Netflixを見たり、SNSを閲覧したり、ゲームをしたりする代わりに。
 
音楽は彼が余暇に充電する方法でした。
 
これはシンプルなコンセプトです。しかし、多くのプロデューサーが特に疲れているときにスタジオに入るのを「怖がる」のです。
 
 

楽しくなければならないです。
音楽の世界に入るという選択自体、失敗が多いからこそ、自分の人生をより良い方向に変えようとしているという事実に基づいたものでなければなりません。
 
 

朝5時に起きて、仕事に行く前にビートを作っていました。
バスの中でやっていて、仕事が終わって帰ってきて夜更かししてやっていて、それが本当に楽しかったからやっていました。
 

  

 

あまりにも多くのプロデューサーは、音楽制作を雑用のように扱います。
 

彼らは音楽でキャリアを築きたいという高尚な目標を持っていますが、それを実現するための努力を惜しみません。
 

一方で、音楽を作ること以上のことを望んでいない人たちが、実際に音楽を作ることはなぜこんなにも難しいのでしょうか?

これは答えが複雑で、個人差が大きいです(子供が2人いて学生ローンを抱えている親が制作する時間を見つけられない理由は、自由な時間が十分にある大学生が制作が進まない理由とは違います)。
 
このコンセプトに対するKRANEの考えをご紹介します。
 
 

多分、多くの人は音楽がめちゃくちゃ大好きで、「自分にも音楽をプロデュースできるかもしれない」と思っているからこそ、音楽をやらなければいけないというプレッシャーを感じている人が多いのかもしれませんね。
やり始めて、気力がなくて消耗していることに気づくのは、本当に悲しいことなんでしょうね。
 

 

 
 

音楽への情熱と、音楽を作ることへの情熱には大きな違いがあります。
 
このように考えてみてください:人はビデオゲームをプレイするのが好きかもしれませんが、それは必ずしも彼らがビデオゲームデザイナーになるべきという意味ではありません。
 
ビデオゲームをプレイするのが好きな人は、コーディング、デザイン、アート、テストなど、ビデオゲーム開発に入るすべてのタスクを楽しむことができるかどうかを示しています。
 
言い換えれば、昨年のEDCで大成功を収めたからといって、音楽制作の基礎を学び、自分だけのサウンドを作り上げるために何時間も費やす覚悟と根性があるわけではないということです。
 

彼は音楽とプロとしてのキャリアにおける自分の立ち位置を率直に評価し、それに基づいてセーフティネットを構築しました。
 

数年前、私は請求書を支払うのに必要な最低限のことを1年かけてやっていましたが、貯金が一桁台にとどまることに不安を感じていました。
私は個人的には、音楽に効果的に取り組むために必要なエネルギーと自信を自分自身に与えるために、より財政的な一貫性が必要でした。
 

KRANEにとって、彼の飛躍の決断は計画的なものでした。
 
彼のキャリアに対する考え方から学べることは多く存在します。
 
 
引用: How to Balance Music With a 9-5 Job

ラジオボイスエフェクト

        

みなさんこんにちは!

       

今回は、ラジオから流れてくるようなサウンド「ラジオボイス」の作り方を解説していきます。

まずは、オリジナルのボーカルサンンプルをお聴きください。

       

Original Vocal

     

   

       

・ラジオボイス

      

ラジオボイスは、その名の通り、ラジオから流れてくるような音のことです。

最近のラジオは音質も良くなり、The ラジオボイスというかんじではないので、音質がいい意味で悪い頃のラジオがこれを指します。

実際に聴いてみましょう。

      

Radio Vocal Effect

       

ラジオボイスは、ラジオ機器自体の再生能力が低いことからこのような音質になっています。

今でいう「Lo-Fi」も同様のことを指し、音質が悪いことをかっこいいとして音楽に取り入れられています。

仕組みとしては、再生能力が低いということは、「音割れしやすい(歪みやすい)」、「低音と高音のがしっかり再生されない」ということです。

この仕組みを理解していれば、ラジオボイスはすぐに作ることができます。

    

     

・音割れしやすい(歪みやすい)

        

まずは、この音を作るためにOverdriveでボーカルを歪ませます。

       

Overdrive

       

設定

        

歪ませ具合はかっこいいと思えるところで問題ありません。

そして、これだけでは、ただ歪ませたボーカルになってしまうので、EQで処理をします。

    

        

・低音と高音の再生能力がない

       

Overdrive + EQ

       

設定

    

低音と高音が出ないということは、その部分をEQでカットしてしまえばいい、ということです。

ですので、EQでこのように、がっつりローカットとハイカットをしましょう。

    

      

ポイントは、「Overdrive → EQ」の順番にすることです。プラグインを挿す順番も大事になります。

他のプラグインを挿すときも、順番をかえたりして、どの順番が一番いいか試しながらやってみましょう。

         

Overdriveの代わりにSoundtoys社から出ている「Littele Radiator」

というプラグインを使うのもおすすめです。名前の通り、ラジオのような歪みを加えることができます。

         

Little Radiator + EQ

       

設定

       

       

そして、このラジオボイスの延長で、過度なディストーションをかけたボーカルもかっこよく、ポイントで使うと良い効果を得ることができます。

   

     

       

・ディストーションボーカル

       

Distorted Vocal

      

ラジオボイスは、少しの歪みを足していましたが、ディストーションボーカルは、ギターのように歪ませる音作りをしていきます。

今回は、ギターアンプをシュミレートしたプラグインで、歪ませています。

          

Guitar Amp

       

設定

        

まさにギターのようなサウンドです。

使用したのは、Logic Pro X付属の「Amp Designer」です。

ここまで歪ませると、高音が耳に刺さるようなうるささになってくるので、EQで処理をします。

          

Guitar Amp + EQ

        

設定

     

        

ラジオボイスのテクニックは、シンセやドラムにも適応することができ、良い効果を得ることができるので、合いそうなパートがあったら、積極的に取り入れてみてください!

       

       

            

RYOTA

楽曲を完成させる方法

アーティストがトラックを完成させずに音楽キャリアをスタートさせることはありません。
 

音楽は部分的に聴かれるのではなく、完成品として聴かれるからです。
 

自分自身のためにも、キャリアを築くためにも、トラックを完成させることは譲れないことです。
 

でもそれが難しいんですよね。
 

音楽をより速く、より簡単に、より良いものに仕上げるための戦略をいくつかご紹介していきます。
 

なぜ完成させないことはいけないことなのか?
 

アイデアは、完成形に発展していなければあまり意味がない。
 

みんな完成されたものを聴きたいのであって、ループに興味はありませんよね。
 

たくさんのアイデアを出しているうちにプロデューサーとしての腕が上がってきたと思ってしまいがちですが、それは勘違いかもしれません。
アイデアがたくさん出てきてもそれを見通すことができないのであれば、曲を完成させるために必要なプロセスを避けていることになります。
そのプロセスをしっかりと経て、より良いプロデューサーになることができます。
 

完成させない習慣
 

 

僕たちは完成させない習慣に陥っていることにさえ気づかないです。
 

何かのプロジェクトに取り組んでいる中で新しいアイデアを発見します。
 

そうすると現在のプロジェクトは一旦脇に置いといて、新しいアイデアに取り組むために元のプロジェクトは後でまた取り組むんだと自分に言い聞かせます。
 

新しいアイデアに取り組んでいるとき、問題が起きます。
例えばトラックの流れがうまくいかなかったり、メロディが思ったほど良くないと思い始めたり。
 

そうしてそのプロジェクトを “一旦 “脇に置いて、新しいプロジェクトに取り組むことにします。
 

言い訳をしているうちにそのサイクルが繰り返されます。
プロジェクトを放棄する習慣を身につけます。
それがデフォルトモードになり、いつの間にかパソコンの中身は未完成のアイデアでいっぱいになり始めます。
 

作り始めが重要
 

 

曲をしっかりと完成させることが出来るかどうかの大きな決め手の一つは、最初の数時間がいかにスムーズに進むかということです。
 

経験したことがあるかと思いますが、最初の数時間はあっという間に過ぎていきます。
めちゃくちゃ没頭していて、最初のセッションでトラックの60~80%を完成させます。
 

こういう場合、最初の数時間で途切れ途切れになってしまう場合よりもプロジェクトを完成させる可能性はずっと高くなります。
 

これには2つの理由があります。
 

1つ目の理由は、最初の数時間がスムーズに進むと勢いがつき、30%くらい出来上がっているトラックよりも80%のトラックの方が作業しやすくなるからです。
 

2つ目の理由は、最初の数時間が楽しくなかったプロジェクトに対してネガティブな感情を抱く傾向があるからです。
 

では、最初のセッションを素晴らしいものにするにはどうすればいいのでしょうか?
 

最初のセッションを長時間行う
 

最初のセッション時が最もエネルギーと興奮度が高く、ゾーン状態に入りやすいです。
 

その際、少なくとも90分は取り組むことをお勧めします。
 

最初のセッションで気に入ったトラックがなければ、次のセッションでは改善は期待できません。
 

興奮状態の時はやめない
 

 

制作が順調で興奮状態のときは、その興奮を利用しましょう。
 
そういう時は少し遅くまで起きて取り組んだり、夕飯を2時間遅らせて食べたりすることにもなるかもしれません。
 
多少の努力と集中力は必要になりますが、後になって自分に感謝することになるはずです!
 

最後に
 

音楽を完成させることの重要性と方法を理解して頂けたと思いますが、自分なりに制限を設けることも重要です。
 
例えばそのプロジェクトに締め切りを設定したり、細かい部分に時間をかけすぎないよう「2時間以内にイントロからアウトロまでを必ず形にする」という時間制限を設けるのも良いですね!
 
 

GINPEI