パズルで作るドラムフィル

    

みなさんこんにちは!

    

曲を作る上で必ずと言っていいほど、必要になるドラムフィル

ブレイクやドロップなどの曲の展開のタイミング、特にドロップ前には、かっこいいドラムフィルを入れてキメたいですよね。

そのために、いろいろなサンプルを聴いては選び、DAWに取り込み、曲との相性を確かめます。しかし、なかなかうまくいかないことがあります。

そのような時には、ドラムフィルを作ってしまいましょう。

     

完成ドラムフィル

   

    

    

1 ) 複数のドラムフィルを選ぼう

      

ドラムフィルのサンプルをざっくりと聴いていき、よさそうなサンプルを複数選び、DAWに取り込みましょう。

複数のドラムフィルをパズルのように、組み合わせてひとつのドラムフィルを作るので、ワンフレーズだけでも気に入ったサンプルは採用してみましょう。

    

今回は、この4種類のドラムフィルを選択しています。

     

Fill 1 (Red)

    

Fill 2 (Yellow)

        

Fill 3 (Green)

     

Fill 4 (Blue)

       

     

選んだドラムフィルを並べただけの状態

   

   

    

2 ) パズルのように並び替えよう

     

このドラムフィルを選んだ段階で、おおよその使いたい部分を決めておきます。

まずは、サンプルの使う部分・使わない部分を、大体の目安でカットします。

      

各サンプルをカット

    

ここからはイメージしたものをカタチにしていくため、並べ替えながら、自分が気に入る組み合わせを探していきましょう。

     

今回の組み合わせ

     

・Fill 1-Bをミュート。

・Fill 2-Fのキックがこのタイミングには不要だったので、Fill 2-Eのスネアをコピー。

・Fill 2-Fのキックを違うタイミングで2発 鳴るように配置 (最下段)。別トラックに分け、ボリュームを「-3」。

・Fill 3のドラムフィルはこのまま使う前提でチョイス。ボリューム「-3」。

・Fill 4-Bをミュート。Fill 4はパーカッション的な役割なので、ボリュームを控えめに「-6」。

     

並べ替え後

     

ボリュームバランス

    

イメージする力は、やっていくうちに培われるので、どんどんチャレンジしましょう。

   

   

   

3 ) リバースしたサンプルを加えよう

     

上で選んだサンプルを使い、リバース(逆再生)するFXを作ります。

リバース作成方法は、前ブログサンプルを応用しようをご覧ください。

ドラムフィルに入る直前に勢いを足すために、Fill 2-Aのハイハットの部分を複製し、リバースしています。

      

Fill 2-A Before

     

Fill 2-A After (Reverse)

     

同様に、ドラムフィルの一番最後、ドロップの直前のタイミングでも薄くリバースを足すことで、勢いをつけ、ドロップの入ることができます。

そこで、また違う箇所のFill 2-Cのスネアの部分からリバースを作成しています。

     

Fill 2-C Before

     

Fill 2-C After (Reverse)

     

スネアのアタック部分がそのまま残っているので、前後を少し短くカットし、最後に勢いよくボリュームが上がるようにフェードインを描いています。

     

Fill 2-C After (Reverse) + Cut + Fade In

      

    

この段階で、全体のバランスを整えつつ、ボリュームメーターが0dB以上にならないようにしましょう。

     

完成形

      

0dBを超えないボリュームバランス

   

これで完成としても十分なのですが、もうひと手間加えてみましょう。

   

   

    

4 ) ドラムフィルにオーバードライブ

    

各トラックをTrack Stackでまとめます。

Track Stackの作成方法は、前ブログTremoloの応用をご覧ください。

      

ドラムフィルをすべてまとめたTrack Stack

    

このまとめたチャンネルに「Overdrive」を差し、少し歪ませ、迫力を出します。

     

Overdrive設定

    

Driveを上げると歪みつつ、ボリュームが大きくなるので、Outputでボリュームを下げます。

     

完成ドラムフィル with Overdrive

   

   

自分のイメージ・自分の曲に合ったドラムフィルを作成し、より良い作曲ライフを楽しみましょう!

   

   

     

RYOTA

DTM初心者の時期こそ楽曲を完成させるべき話。

こんにちは。講師の銀平です。
 
僕は楽曲を完成させることが苦手でした。
16小節のアイデアはすぐに作ることが出来ても、その先が進まない。
当時はBlasterjaxxやW&WのようなBigRoomを作ることが好きで、そういった曲をコンセプトにひたすらアイデアを出していたのですが、それらは全てドロップ(メイン)パートでした。
 
「決まったパートでも良いからアイデアを出しまくる。」これ自体は決して悪いことではありません。反復することでDAWソフトの操作に慣れることが出来るし、形にする習慣が身につきます。
 
一方で、完成させる習慣が無いと生じるいくつかのデメリットもあります。
・流れをイメージできなくなる
・展開を変える術が身に付かなくなる
・作るのが苦手なパートが生まれる
 
これらのデメリットを解消するためにも、完成させる習慣を身に着けることは大事です。(昔の自分に言いたい)
 

 

クオリティに納得がいかないのは当たり前
 

今回の記事は以前の自分に向けての内容と言っても良いかもしれません。
 
楽曲制作をスタートさせてしばらくは、曲を始めから終わりまで作りきることはなかなか難しいです。
理由の一つに、「クオリティに納得がいっていないから」というものがあります。それにより、途中でそのプロジェクトを閉じ、新しいプロジェクトで心機一転頑張ります。
しかしながら、それを続けると「作りきる」習慣がなかなか身につきません。
 
クオリティに納得がいく日はもう少し先になるので、今はそれよりも「全体を作る」という楽曲制作には絶対に欠かせないスキルを身につける練習をしましょう。
 

FXをとりあえず使ってみる
 

例えば、16小節のメインパートを作ることが習慣になっていれば、今日からブレイクのパートを作ってみましょう。この時、どちらのパートを作るときも最初は流れや構成などは気にしなくてもOKです。
流れを意識せずとも、2つのパートさえ作ることができれば、FXのサンプルを使うことでそれらを綺麗に展開することが出来ます。
 
以下のサウンドをお聞きください。
 

 
これらのサウンドはSpliceからダウンロードしたもので、いずれも「reverse」と検索することで見つけることが出来ます。
こういった、文字通りリバースされるサウンドを、各パートの終わる瞬間に配置することで「新たなパートへ向かっている兆し」を聞き手に伝えることが出来ます。
 
続いてはこちらをお聞きください。
 

 
これらは「impact」、「downlifter」といった種類のサウンドです。
こういったサウンドをパートの始まる瞬間に入れてみると「新しいパートが始まった」ことを聞き手に伝えることが出来ます。
 

まとめ
 

こういったFXをうまく取り入れることで、バラバラに作られているパートを1つの流れにすることが出来ます。
 
この接着作業をきっかけに、各パートの流れを自然にさせるために音選びや構成をイメージできるようになり、クオリティに関わらず全体像を形にする習慣が身につくようになります。
 
この流れのイメージを膨らませるために、好きな曲を参考にしても構いません。
真似になることは全く悪いことでは無いため、どんどん取り入れながら完成癖をつけていきましょう!
 
 
GINPEI

効果抜群Cut Offオートメーション

      

みなさんこんにちは!

すでにあるトラック、これから作るトラックにも即戦力となるTipを紹介していきます。

自身のトラックで試してみてください。

    

     

[ 効果抜群Cut Offオートメーション ]

       

ドロップパートに入るメインのメロディやコードのシンセがあります。

そのメロディやコードのシンセをビルドアップから鳴らして、ドロップに向かっていくのは、すでにやっていることだと思います。

そこにひと工夫加えるだけで、クオリティの向上、EDMの”それ”になります。

その技法が、「Cut Offのオートメーション」です。

Cut Offは、設定した周波数帯域より上、または下の音を聴こえないように処理することです。例えば、高音域をカットするハイカットは、カットすればするほど、音がこもっているように聴こえます。

このCut Offオートメーションでは、ハイカットしている状態からハイカットしていない状態になるようCut Offのオートメーションを描いていきます。

Cut Offのオートメーションを描くことで、ビルドアップを後押しし、より豪華なものにすることができます。

    

     

Cut Offオートメーションなし

               

Cut Offのツマミが常に全開で、ビルドアップの頭からメロディのシンセがそのまま鳴っています。

       

     

このままでも悪くないのですが、Cut Offのオートメーションを描き、ひと工夫加えます。

   

     

Cut Offオートメーションあり

      

Cut Offオートメーション

       

ビルドアップのスタート位置では、カットした状態からスタートしています。

      

ビルドアップスタート位置のCut Offの数値 3.531

     

ビルドアップの終了位置でCut Offが全開にします。

     

ビルドアップ終了位置のCut Offの数値 10.000

    

       

同じようにコードにもCut Offのオートメーションを描いてみましょう。

      

Cut Offオートメーションなし

      

Cut Offオートメーションあり

        

メロディのシンセ同様に、カットしている状態からカットしていない状態へのオートメーションを描いています。

       

      

メロディとコードのCut Offオートメーションあり

      

シンセ側のCut Offではなくても、EQのハイカットのオートメーションでも、同じような効果を得ることができます。多少、違うニュアンスになることがあるので、好みの手法を使いましょう。

   

    

EQでのハイカットオートメーション

      

ビルドアップのスタート位置では、大きくハイカットし、ドロップの終了位置でハイカットが開いているようオートメーションを描く。

        

ビルドアップスタート位置 ハイカット周波数帯域 500Hz

     

ビルドアップスタート位置 ハイカット周波数帯域 20000Hz

      

昨今、いろいろなシンセがありますが、多少操作性が違えど、どのシンセにもCut Offのツマミはついています。

       

Logic Pro X付属 EXS24

      

NEXUS 2

      

Serum

    

     

今回は、ハイカットしている状態からハイカットしていない状態へのオートメーションを描いていますが、逆に、ハイカットしていない状態からハイカットしている状態もありですし、ローカットした状態からローカットしていない状態なども十分使えるパターンですので、いろいろなCut Offオートメーションを試してみてください!

      

(参考メロディ: Avicii – Heaven)

   

     

RYOTA

EDMを構築する5つの要素

こんにちは。銀平です。
 
作曲を進めていくと途中で行き詰まることがあると思います。
 
その原因の一つは、「あと他に何の音を入れよう?」ではないでしょうか。
 
行き詰まってるんだから当たり前だろという感じかもしれませんが、完成するまでこの「あと他に何の音を入れよう?」という問題が訪れなかったとしたら最高ですよね。極端な話ですが、完成するまで進捗に行き詰まることは無くなるわけです。
 
「他に何をするか」を常にきっちり理解するためには、そもそも音楽がどういった要素でできているかについて理解する必要があります。
 
例えば、ロックだったらボーカル、ギター、ベース、ドラムなどと構成要素が決まっていますね。(時にはキーボードやDJなど特別な要素が加わるケースももちろんあります。)
 
オーケストラも弦楽器、金管楽器、木管楽器、打楽器などと決まっており、さらにはそれぞれで使用される楽器も決まっていますよね。
 
もちろん各音楽にそれぞれの演奏技術や展開を構築するための技術が問われますが、追加するべき音(楽器)について迷うことはありませんよね。
 
さあ、EDMについてはいかがでしょうか。
EDMの定義も曖昧な中、EDMに入れるべき音を明確にするのは非常に難しいです。
 
ましてやエレクトロニックミュージックである以上、構成する音は明確な楽器とは限らないため、はっきりと音A、音B、音Cを入れましょうと決めるのは困難です。
 
そこで、楽器ではなく音の要素で定義付けをしていけば、「あと他に何の音を入れよう?」という問題が少しずつ解決できます。
 
要素という言葉だけですと小難しいイメージがあるかと思いますので、結論をお伝えします。
 
EDMを構成する要素は5つあり、それは、
 
メロディコードベースビートFX(効果音)
 
です。
 
ここからは、これらの5つの要素はそれぞれ何なのかを紐解いていきます。
 

メロディ
 

 

メロディとは、主旋律、つまり主役の音になります。
 
特徴としては、上記のMIDIの打ち込みの画像のように単音の連続で出来ています。簡単に言えば口ずさむことができる要素ですね。
 

 
EDMのメロディに向いているリードという種類の音をシンセで作成し、このメロディを奏でるとこんな感じです。
EDMを聞いていて音に馴染みのある方もいるかと思います。
 

コード
 

 

和音とも呼ばれます。先ほどのメロディと異なり、同時に複数の音が鳴っていますね。コードが持つ役割は、その音楽の雰囲気がどういったものなのかを伝えることにあります。
 
例えば、この音楽は悲しい、ハッピーだと感じさせる原因と鳴っているのがこのコードです。
 

 
いかがでしょうか?メロディを聞いた時以上に、「明るい」「切ない」といった感情的な要素を感じませんでしたか?
 
これがコードの持つ役割です。
 

ベース
 

 

ベースとは、全ての音のなかで最も低い旋律です。この画像は先ほどのコードのものですが、その音の中で最も低い部分を奏でるのがベースラインとなります。
 
難しく考える必要はありませんが、厳密にはコードの中にベースも存在するということになります。
 

 
音で表現するとこういった感じです。先ほどのピアノで奏でているコードとこのベースの音が重なれば、下で奏でている旋律は同じなため、より一体感を持ちながら重いサウンドに仕上げることができますね。
 

ビート
 

 
ドラムをはじめとする楽曲にリズムを与える要素です。
キックやスネア、ハイハットなどの実在する楽器を取り入れる他、グラスを叩く音や紙を破る音を使ってユニークにビートを作るアーティストもいます。
 
ここでもビートの構築に明確な掟などはないため、まずは好きな音楽のビートを真似して構築するのがオススメです。
 

 

FX(効果音)
 

 

最もトリッキーな存在がFX(効果音)ですね。名前の通りですが、楽曲のパートとパートの変化や味付けをしてくれる要素です。
 
例えば、
 
・新しいパートに入った際にドーンと鳴るインパクトの音
・メインに向かうビルドアップパートでシュワーという音で高揚感を表現するアップリフター
・次のパートに入る直前に鳴るリバースシンバルの音
 
こういったものが挙げられます。
 

 
このようなサウンドが上記の4要素に加わることで、より音楽の存在感を際立たせることができます。
一つ一つのサウンドは地味なものが多いですが、無ければそれはそれで寂しく感じるものが多いです。
 

まとめ
 

ダンスミュージックを作る際、どんなシンセでどんな音を選ぼうかという部分で迷うことは非常に多いと思います。
そんな時に、選ぶ音の目的がこの5つの要素のいずれかに当てはまっているかどうかを考えることで、制作をする上で行うアクションの目的が明確になります。
 
一つの指標、参考になれば幸いです。
 
 
GINPEI

Big Roomを作ろう

     

みなさんこんにちは!

今回は、サンプルを使用し、EDM (Big Room) を作成します。

Hardwellのレーベル「Revealed Recordings」が、現在フリーでサンプルパックを配布中なので、まだの方はダウンロードしておきましょう。

      

Revealed Producer Starter Pack Vol. 4

       

このサンプルパックを使って、作っていくのですが、EDMと一口に言っても、ジャンルが細分化され、いろいろな音楽ができてきました。

今回は、その中でもEDMと言えば、の「Big Room」を作ります。

      

      

完成音源

       

    

      

1 ) Big Roomのキックを選ぼう

       

Big Roomというジャンルは、四つ打ちでBPMが128前後で、派手なサウンドが特徴的です。制作面でもうひとつ捉えておくべき特徴があります。

それがキックです。

          

普通のKick

     

    

     

Big Room Kick

     

       

普通のキックは、オーディオの波形を見ても分かる通り、リリース(余韻)が短いです。

Big Roomのキックは、リリースが長く、ドーンドーンと低音が伸びています。

この低音が伸びている部分が、ベースの役割も果たしています。

キックがベースの役割にもなっているということは、キックにピッチ(音程)があるということになります。

例えば、ベースの役割の部分がC音だったとしたら、そのキックのピッチはCになります。

そして、このキックのピッチは、曲全体のキーに関係しています。

曲のキーがCmだとしたら、基本的にピッチがCのキックを選ぶ必要があります。

全てのBig Roomがこのキックではないのですが、”The” Big Roomを作るときには、このキックを選ぶことによって、思い描くイメージ通りの音に近づきます。

        

今回の曲では、「REV-PSP4 Big Kicks 01 D#を選んでいます。

つまり、この曲のキーはD#mになります。

       

REV-PSP4 Big Kicks 01 D#

      

このキックに高音域の音をたすために別のキック「REV-PSP4 Kicks 35 B」をレイヤー(重ねて)います。

        

Original (REV-PSP4 Kicks 35 B)

      

Low Cut Kick (REV-PSP4 Kicks 35 B)

       

Low Cut 設定

        

Big Room Kick + Low Cut Kick

       

Big Room Kickだけの時よりアタックが強まり、パンチがあります。

アタックが弱いと感じた時は、EQで高音域をブーストするより、高音域担当のキックを別で選んだ方が、良い結果を得やすいです。

     

     

      

2 ) Clapを選ぼう

      

Big Roomの王道展開でドロップに入って5小節目から派手目のクラップが入ってきます。

そのクラップを選びましょう。

      

REV-PSP4 Claps 04

       

キックのリズムと同じ四つ打ちのタイミングに配置します。

     

     

     

      

3 ) Rideを選ぼう

      

キック、クラップと同じタイミングで鳴るRideを選びましょう。

このライドを入れる手法も王道Big Roomです。

       

REV-PSP4 Rides 05

        

    

    

      

4 ) Tomを選ぼう 

       

このタムは、Big Room自体のアレンジにも多く、特にRevealed Recordingsの多くの曲に入っているアレンジです。

      

REV-PSP4 Toms 12 D#

      

タムの配置には特徴があり、どのタイミングで鳴っているのか参考曲を聴きながら、場所を確かめてみましょう。

     

     

     

     

5 ) Fillを選ぼう

       

ドロップ前や、ドロップの途中に入るドラムフィル・ボーカルフィルを選びましょう。

      

REV-PSP4 Fills 09 (128 BPM)

     

REV-PSP4 Vocal Shots 07 D#

        

迫力を出すために、Overdriveで歪ませています。

       

Overdrive設定

    

    

      

6 ) シンセを選ぼう

        

メロディをいちから考え、シンセで音選び・音作りをするのももちろんなのですが、今回は、Logic Pro XのApple Loopsにあるサンプルを使用しています。

     

Big Anthem Synth

       

サイドチェイン設定

     

       

All Drums

        

完成音源

        

プロジェクト

     

           

これでBig Roomのドロップの王道展開を習得できました。

今回、EQやコンプなど使わずに作成しています。良いサンプルを選べば、ボリュームバランスを整えるだけでも、良いものなります。

良いものを聴き分けられるよう日々耳を鍛えていきましょう!

     

    

       

RYOTA

RetroVisionは空港での30分間でどのように曲を作ったか


 
 
こんにちは。
 
今回の記事は、Don DiabloのHexagonやTiestoのMusical Freedomなど、ビッグレーベルでのリリースを繰り返す今大活躍中のDJ/Producer、RetoVisionが先日アップした「Making a Track In 30 Minutes」を解説していきます。
 
音楽制作を進める上で、具体的な「方法」を知ることはもちろん重要ですが、プロがどのような「流れ」で音楽を作っていくかを知ることも重要です。
 
この記事では、約30分かけてRetroVisionが行う楽曲制作のワークフローを、重要なポイントのみ抜粋して、ただただ「何をしているのか」を説明します。
 

コード進行作成
 


 

彼の使用するAbleton Liveで最初に行っている作業は、コード進行の作成です。
 
コード進行は、音楽の雰囲気がどうなるかを決定する要素です。その楽曲のジャンル、BPM、音の種類に関係なくどういう印象を与えるかを決める役割があるため、最初に作ることで楽曲の方向性も定まります。
 
RetroVisionは最初、スタンダードなピアノの音を使用して作っていますが、特に使用するサウンドを決めていない場合は、ピアノの音でコード進行を作成するのはオススメです。
 

メロディ作成
 

 
RetroVisionは、出来上がったコード進行に合わせてメロディのアイデアを形にしていっています。
 
こちらもピアノのサウンドでアイデア作りをしていますね。どのパートから作り上げるかにもちろんルールは無いのですが、最初にコード進行を作っておくと、コードと一緒に聴きながら作ることでメロディのアイデアが浮かびやすいと言うメリットがあります。
 

ビート作成(キックのみ)
 

 

ビートに使われるドラムには多くのサウンドがあります。キック、スネア、クラップ、タム、ハイハット、などなど。
 
例えば作成する楽曲がBPM128付近のEDMやHouseであれば、4つ打ちのキックが入ることはほぼ間違いありませんよね。
 
ここでのRetroVisionもSpliceのKSHMRサンプルパックのキックを使用し、4つ打ちのキックを入れています。
 

ボーカルパート作成
 

 
Spliceからダウンロードしたボーカルのループを使用しています。
 
また、彼はAbleton Liveのトランスポーズ機能を使用してボーカルのピッチを現在の楽曲のキーに合わせて変更しています。
 
彼が行うように、1セミトーンずつ変更し一緒に聴いて違和感がないポイントを見つけ出すと言う方法は、理論的になり過ぎずに行う良い方法です。
 
ちなみにLogic Proでは以下の画面より、オーディオリージョンのピッチを1セミトーンずつ変更することができます。(リージョンを選択することを忘れないようにしましょう。)
 

 

まとめ
 

今回はここまでとさせて頂きます。
 
繰り返しになりますが、トップのプロデューサーがどのように作り進めていくかを参考にすると、作業はとても効率よくなります。
 
また、アイデアをどのように形にしているかの「コツ」も見つけることができます!
 
 
GINPEI

MIDIサンプルを使おう -2-

     

みなさんこんにちは!

前回のブログMIDIサンプルを使おう -1-で、読み込んだMIDIファイルの調整までを行いました。

早速、その続きをやっていきましょう。

   

   

    

2 ) 役割分担

    

調整したMIDIから

・メロディ

・コード

・ベース

に分けていきます。

   

   

メロディ

    

    

   

   

コード 

    

     

   

    

ベース

     

このMIDIファイルのコード進行は「Am   |   F   | C   |   G」なので、ルート音を1オクターブ下げてベースにします。

    

ベース音 「A   F   C   G」

              

役割分担ができたら、各パートでMIDIのリージョン自体も分割します。

                          

メロディのMIDIノートだけのリージョン           

    

コード、ベースも同様に単独でMIDIのリージョンを作成します。

   

   

    

3 ) 各パートの音色を選ぼう

    

各パートでリージョンを分けたら、それぞれのトラックでシンセを立ち上げ音色を選んでいきましょう。

   

    

メロディ1

     

メロディ2

    

メロディはふたつのシンセをレイヤーしています。

また、オリジナルのMIDIノートを8分音符に分割してアレンジしています。

    

   

   

コード1

     

コード2

    

コードもふたつのシンセをレイヤーしています。

メロディ同様にコードも8分音符に分割しています。

また、「コード2」は、このシンセでメロディラインを強調したかったので、コードとメロディの両方を演奏しています。

     

      

    

ベース

     

ベースも同様に8分音符で分割しています。

      

   

     

     

4 ) ドラムを選ぼう

      

今回のドラムは、Cymaticsのドラムループを使用しています。

       

Cymatics – Mothership Lipstick Full Drum Loop – 145 BPM

       

ドラムの構築は、使うMIDIファイルが決まった時点で、ラフにドラムパターンを組む、またはドラムループを選んでおくと、曲全体のイメージが湧きやすくなります。

      

     

      

5 ) サイドチェインをかけよう

                        

ダンスミュージックでは必須となるサイドチェインを、ドラムに合わせてかけていきます。

今回は、規則的に鳴っているキックとスネアの位置でそれぞれの音にサイドチェインをかかるよう設定しています。

      

メロディ1 + 2 +  サイドチェイン

      

コード1 + 2 + サイドチェイン

        

ベース + サイドチェイン

       

メロディ + コード + ベース + サイドチェイン

    

      

このシンセたちとドラムを合わせれば完成です。

                              

完成音源 (Key=Am, BPM=145)

      

プロジェクト

       

使用シンセ: 「Serum」「Nexus2」「Massive」「ES M (Logic Pro X付属)」

                         

元のMIDIファイル

    

         

MIDIファイルは、アイディアが浮かばない時や、煮詰まった時などに、とりあえずDAWに取り込み聴いてみると、ふとアイディアが思い浮かんだり、そのまま使えることがあります。

MIDIファイルからインスピレーションを受け、自分の中にはなかったアイディアやメロディが思い浮かぶ可能性が、そこにはあります。

もし、自分のPC内にチェックしてないMIDIファイルが眠っていたら、是非使ってみましょう!

     

    

      

RYOTA

MIDIサンプルを使おう -1-

        

みなさんこんにちは!

今回は、サンプルパックなどに入っている「MIDIファイル」の使用例をみていきましょう。(前編後編)

サンプルパックをダウンロードして、オーディオサンプルやプリセットはよく使っているけど、MIDIファイルは使い方がイマイチわからないから使っていない、という方も多いのではないでしょうか。

                  

もったいない!

      

このMIDIファイルには、あらかじめメロディーやコードなどのMIDIデータが入力されており、DAWに取り込むだけで、音色は自分の好きなものに変更でき、入力されているメロディやコードを演奏することができます。

また、そのMIDIファイルからアイディアを得て、自分のアレンジを加えていくことで、オリジナルのメロディなどに作り変えることもできます。

             

                   

以前にも紹介したCymatics社のMilleniumに入っているMIDIファイルを使用していきます。(前回のブログ”キックとスネアのレイヤー“)

      

アカウント登録をするだけで、フリーダウンロードできるサンプルパックが多くあるので、是非ダウンロードしてみてください。

     

    

選んだMIDIファイルは、「Cymatics – Millenium MIDI 11 – A Min」です。

      

     

Logic Pro Xの場合、MIDIファイルをドラッグ&ドロップで直接DAWに入れることができます。

Logic Pro XにMIDIファイルを取り込むとピアノのチャンネルストリップが自動で立ち上がります。

      

    

自動でピアノのシンセが立ち上がり、EQ・コンプ・ディレイのプラグインが挿入されます。

     

     

Logic Pro Xはデフォルトで自動的にプラグインが挿入される設定になっているので、そのプラグインが必要か不必要かを聴いて判断し、不要なものはできる限り取り除いていきましょう。

                     

読み込んだMIDIファイル (Key=Am)

   

     

このMIDIファイルひとつからこのようなドロップが完成します。

     

完成音源 (Key=Am, BPM=145)

     

気に入ったMIDIファイルをDAWに読み込んだら、次の手順で進めていきしょう。

   

   

    

1 ) MIDIノートを整理しよう

    

読み込んだMIDIファイルにもよりますが、今回のMIDIファイルのように、各MIDIノートに強弱があり、MIDIノートの長さも違う、実際に弾いた生演奏のようなMIDIファイルがあります。

この場合、違うシンセで演奏した時に、音が途切れてしまったり、音が狙い通りに演奏されなかったり、不都合なこと起こる可能性が高いです。(生演奏感やこの強弱を求めるアレンジの場合、逆にこの強弱を活かしましょう。)

    

そこで、MIDIノートのベロシティ・長さを調節します。

このように変更しています。

    

     

・すべてのベロシティを統一

・メロディのMIDIノートが被らないように調整。メロディのアレンジ。

・1音ずつアルペジオのように演奏されていたコードを小節の頭から同時に発音させるよう修正

     

MIDI変更後

     

MIDIノートのベロシティを一気に統一させる方法や、MIDIノートの長さを均一にする方法のショートカットキーなど、作曲を効率良く進めていくためのTipsはこちら。(Logic Pro X便利機能 5Tips)

    

    

これで実際に曲に使っていくMIDIの準備ができました。

次回のブログで、このMIDIを使用してドロップを作っていきます。

それでは、またお会いしましょう!

    

   

      

RYOTA

Vocal Chops -1-

          

みなさんこんにちは!

          

今回は、KygoやMarshmelloからONE OK ROCKなど、様々なジャンルの多くのアーティストが取り入れている、

「Vocal Chops (ボーカルチョップス)」を作っていきましょう。(前編後編)

※ボーカルカットアップと言われることもある。

     

言葉としてはあまり聞いたことがないかもしれませんが、

音で聴いてみると聴き馴染みのあるものだと思います。

少し敷居が高い、難しいそう、やり方がわからない、と感じていた方は、

これを機に、Vocal Chopsを使いこなしていきましょう。

   

      

     

まずは、完成されたものお聴きください。(Key=Cメジャー、BPM=110)

     

     

聴いてみるとわかるように、ボーカルのいち音いち単語を使ってメロディを奏でているものがVocal Chopsです。

    

    

    

1 ) メロディを考えよう

     

まずは、Vocal Chopsで使う大元となるメロディを考えましょう。

ここでは、みなさんがいつもメロディを考えているやり方で構いません。

最初は難しいかもしれませんが、Vocal Chopsになるイメージをしながらメロディを考えるとうまくいきやすいです。

(ここのメロディは、こんなかんじで発音してーーーなど。)

Vocal Chopsにする前は、このようになっています。

     

        

    

     

      

2 ) Vocal One Shotを選ぼう

       

1 ) で考えたメロディに当てはめるVocal One Shot (歌中のボーカルのいち音いち単語を切り取ったもの) を選びます。

この選び方は、2パターンあります。

        

1. サンプルパックなどに入っているVocal One Shotを使う。

2. アカペラから切り取る。

       

今回は、1の方法で進めていきます。

     

2のポイントは、

・長い音符のところを使う

・母音 (あいうえお) を使う

     

このふたつのポイントを基本に持っておけば、うまくいきやすいです。

   

選んだVocal One Shotは、この3つ (A, B, C) です。 

         

A

       

B

    

C

       

この3つを選んだ理由は、それぞれソロで聴いて、

これでうまくいきそうかな、というアバウトなイメージです。

一度試してみて、うまくいかなかったら違うワンショットに換えれば大丈夫です。

直感で「良さそう」と思ったものを選んでみましょう。

   

  

   

3 ) Vocal One Shotの音を調べよう

   

選んだワンショットをDAWに取り込みます。

   

      

この段階で、それぞれのワンショットがどの音 (ドレミ) でなっているのか、確認する必要があります。

どの音なのかわからない方は、Logic付属の「Tuner」を使いましょう。

ワンショットのオーディオを入れたチャンネルにTunerを挿し、

ワンショットを再生すれば、そのワンショットがどの音なのか判別してくれます。

        

    

    

使用したワンショットは、A=ド#, B=ド, C=ドでした。

  

  

  

3 ) Vocal One Shotをサンプラーに取り込もう

   

3つのワンショット全てを選択し、新規サンプラートラックに変換します。

    

   

「ゾーンの作成元」は、リージョンを選びます。

「EXSインストゥルメント名」は、Vocal Chopsにしました。(何でも構いません)

   

   

すると、新しいMIDIトラックができます。

   

     

そして、現段階では、C0にAC#0にBD0にCに配置されています。

      

    

これでは、メロディを弾くことができません。

(この3つの鍵盤でしか音が鳴らないため)

最初に考えたメロディをそのまま、このワンショットたちに奏でてもらいたいので、

サンプラーで設定する必要があります。

   

   

今回はここまでです。

続きは、次回「Vocal Chops -2- 」でお会いしましょう!

お楽しみに!

  

  

   

RYOTA

音楽制作をスピードアップさせる6つのコト。

皆さん、音楽制作は捗っていますか?
今回はタイトルの通り、音楽制作スピードを上げるための6つの方法をAdam Smithが紹介しています。
 

サンプルを整理する

 

 
制作でまず使わないことはないサンプル。
これは誰しもが持っていると思いますが、持ち方はそれぞれ。
ゲットしたサンプルパックをパッケージのまま保存していたり、ドラムやシンセのワンショットなど種類ごとにフォルダを作って保存していたり、もしくはSpliceやLoopcloudなどのサンプルオーガナイズアプリケーションを使用して保存するか。
個人的には、僕自身も使っているSpliceをオススメします。
Spliceで手に入れたサンプルのみを整理できるので契約者しか使うことはできませんが、ダウンロードしたサンプルが自動的にタグ付けされるため、求めているサンプルを素早く検索することが出来ます!
 

使わないサンプルやプラグインを削除する

 
 
作業スピードを上げるためには、判断が素早くなる必要がありますよね。
選択肢の中にほとんど使わないサンプルやプラグインがたくさん存在すると、リストから本当に求めているものを見つけ出すのに時間がかかってしまいます。
それだけでなく、コンピュータの容量も少なくなるとパフォーマンスに影響が出るため、これまたスピードダウンの原因に。
常に新しいサウンドを探す習慣と、手に入れたけど全く使っていないようなサウンドを断捨離する習慣の両方を意識できると良いってことですね!
 

マニュアルを読む

 
 
原点に立ち返る感じですね。
僕は本来マニュアルを読まない派です。ですが、だからこそ経験から痛感していることは、マニュアルを読むことで「こんな簡単にできる方法があったのか!」という今まで無駄に行なっていた作業に気付くことです。
家具とかを組み立てる時、マニュアルを読まずにある程度組み立ててから「ここのネジ一旦緩めに締めておかなきゃいけなかったやつじゃん…解体してやり直しじゃん…。」なんてことをよくやります。あれほど自分のせいで時間を無駄にする瞬間はありません。笑
音楽制作も同じで、回りくどく行なっていた作業が既存のプラグインの機能を利用することで簡単に実現できたなんてこともよくあります!
 

DAWのショートカットキーを学ぶ

 
 
これは言わずもがなですね!
ショートカットを覚えることで一つ一つの作業をスムーズに行うことはスピードアップに繋がります。DAWソフトの機能を理解し始めた頃は、それらがどのキーボードに適用されているかを覚えるのは大変です。
例えば、スペースキーが再生ボタンであると覚えたとしても、画面上の再生マークが目に入ればそちらにマウスのポインタを運びクリックするクセを脱却するのは意外と難しいです。
最初はショートカットキーを使って作業することの方がいつもより作業スピードを落とすことになってしまいます。ですが、ショートカットを一度覚えてしまえば格段にスピードアップが見込めますので、めげずに頑張りましょう!
 

チェックリストを作成する

 
 
作業する上での「やることリスト」ですね。
普段の楽曲制作の中で必ず行うことをリスト化しておくのです。そうすれば、欠かさず行う作業を頭で覚えておく必要はないし、その分自分は新たなクリエイティブ要素の考察に時間を割くことができます!
以下でチェックリストの例をご紹介します。
 
・BassにKickとSnareのサイドチェーンをそれぞれ追加している
・各ソフトシンセのFXから不要なReverbをバイパスしている
・Drumsだけでも踊れるビートになっている
・KickとSubだけで聴いて音量バランスが取れている
・各パートで主役となる音が明確に存在し、複数の音が喧嘩していない
・オートメーションデータがズレていない
・全てのトラックにおいて、不要なLowをEQでカットしている
・5つ以上プラグインを挿したら一旦全てバイパスし、元のサウンドと比較する
 
などなど、自分だけがわかるチェックリストで良いので、とにかく具体的にたくさん残しておくと良いと思います!
 

携帯とネットの電源を切る

 
 
受験勉強時代を思い出します。
どんな作業においてもスマホとインターネットは僕らの大事な時間を奪い取ります。音楽制作では、他の楽曲を聴いてインスピレーションを受けるためにYoutubeやSoundcloudを開くことはあると思いますが、少し気を抜けば別の動画を開いたりAmazonで欲しいものを探したりして無駄な時間で1日を終えかねません。
集中するためには集中を阻害するものをそもそも排除するのがベストってことですね!
 

まとめ

 
音楽制作に費やせる時間は人によって様々だと思いますが、丸1日を音楽だけに費やせる人は少ないと思います。大抵は仕事や用事が全て済んだ後のわずかな時間で音楽を行うことが多いですよね。
その貴重な時間を最大限活用して音楽制作を充実させるために、今回の6つのことを是非みなさんも試してみてください!
 
GINPEI