効果抜群Cut Offオートメーション

      

みなさんこんにちは!

すでにあるトラック、これから作るトラックにも即戦力となるTipを紹介していきます。

自身のトラックで試してみてください。

    

     

[ 効果抜群Cut Offオートメーション ]

       

ドロップパートに入るメインのメロディやコードのシンセがあります。

そのメロディやコードのシンセをビルドアップから鳴らして、ドロップに向かっていくのは、すでにやっていることだと思います。

そこにひと工夫加えるだけで、クオリティの向上、EDMの”それ”になります。

その技法が、「Cut Offのオートメーション」です。

Cut Offは、設定した周波数帯域より上、または下の音を聴こえないように処理することです。例えば、高音域をカットするハイカットは、カットすればするほど、音がこもっているように聴こえます。

このCut Offオートメーションでは、ハイカットしている状態からハイカットしていない状態になるようCut Offのオートメーションを描いていきます。

Cut Offのオートメーションを描くことで、ビルドアップを後押しし、より豪華なものにすることができます。

    

     

Cut Offオートメーションなし

               

Cut Offのツマミが常に全開で、ビルドアップの頭からメロディのシンセがそのまま鳴っています。

       

     

このままでも悪くないのですが、Cut Offのオートメーションを描き、ひと工夫加えます。

   

     

Cut Offオートメーションあり

      

Cut Offオートメーション

       

ビルドアップのスタート位置では、カットした状態からスタートしています。

      

ビルドアップスタート位置のCut Offの数値 3.531

     

ビルドアップの終了位置でCut Offが全開にします。

     

ビルドアップ終了位置のCut Offの数値 10.000

    

       

同じようにコードにもCut Offのオートメーションを描いてみましょう。

      

Cut Offオートメーションなし

      

Cut Offオートメーションあり

        

メロディのシンセ同様に、カットしている状態からカットしていない状態へのオートメーションを描いています。

       

      

メロディとコードのCut Offオートメーションあり

      

シンセ側のCut Offではなくても、EQのハイカットのオートメーションでも、同じような効果を得ることができます。多少、違うニュアンスになることがあるので、好みの手法を使いましょう。

   

    

EQでのハイカットオートメーション

      

ビルドアップのスタート位置では、大きくハイカットし、ドロップの終了位置でハイカットが開いているようオートメーションを描く。

        

ビルドアップスタート位置 ハイカット周波数帯域 500Hz

     

ビルドアップスタート位置 ハイカット周波数帯域 20000Hz

      

昨今、いろいろなシンセがありますが、多少操作性が違えど、どのシンセにもCut Offのツマミはついています。

       

Logic Pro X付属 EXS24

      

NEXUS 2

      

Serum

    

     

今回は、ハイカットしている状態からハイカットしていない状態へのオートメーションを描いていますが、逆に、ハイカットしていない状態からハイカットしている状態もありですし、ローカットした状態からローカットしていない状態なども十分使えるパターンですので、いろいろなCut Offオートメーションを試してみてください!

      

(参考メロディ: Avicii – Heaven)

   

     

RYOTA

EDMを構築する5つの要素

こんにちは。銀平です。
 
作曲を進めていくと途中で行き詰まることがあると思います。
 
その原因の一つは、「あと他に何の音を入れよう?」ではないでしょうか。
 
行き詰まってるんだから当たり前だろという感じかもしれませんが、完成するまでこの「あと他に何の音を入れよう?」という問題が訪れなかったとしたら最高ですよね。極端な話ですが、完成するまで進捗に行き詰まることは無くなるわけです。
 
「他に何をするか」を常にきっちり理解するためには、そもそも音楽がどういった要素でできているかについて理解する必要があります。
 
例えば、ロックだったらボーカル、ギター、ベース、ドラムなどと構成要素が決まっていますね。(時にはキーボードやDJなど特別な要素が加わるケースももちろんあります。)
 
オーケストラも弦楽器、金管楽器、木管楽器、打楽器などと決まっており、さらにはそれぞれで使用される楽器も決まっていますよね。
 
もちろん各音楽にそれぞれの演奏技術や展開を構築するための技術が問われますが、追加するべき音(楽器)について迷うことはありませんよね。
 
さあ、EDMについてはいかがでしょうか。
EDMの定義も曖昧な中、EDMに入れるべき音を明確にするのは非常に難しいです。
 
ましてやエレクトロニックミュージックである以上、構成する音は明確な楽器とは限らないため、はっきりと音A、音B、音Cを入れましょうと決めるのは困難です。
 
そこで、楽器ではなく音の要素で定義付けをしていけば、「あと他に何の音を入れよう?」という問題が少しずつ解決できます。
 
要素という言葉だけですと小難しいイメージがあるかと思いますので、結論をお伝えします。
 
EDMを構成する要素は5つあり、それは、
 
メロディコードベースビートFX(効果音)
 
です。
 
ここからは、これらの5つの要素はそれぞれ何なのかを紐解いていきます。
 

メロディ
 

 

メロディとは、主旋律、つまり主役の音になります。
 
特徴としては、上記のMIDIの打ち込みの画像のように単音の連続で出来ています。簡単に言えば口ずさむことができる要素ですね。
 

 
EDMのメロディに向いているリードという種類の音をシンセで作成し、このメロディを奏でるとこんな感じです。
EDMを聞いていて音に馴染みのある方もいるかと思います。
 

コード
 

 

和音とも呼ばれます。先ほどのメロディと異なり、同時に複数の音が鳴っていますね。コードが持つ役割は、その音楽の雰囲気がどういったものなのかを伝えることにあります。
 
例えば、この音楽は悲しい、ハッピーだと感じさせる原因と鳴っているのがこのコードです。
 

 
いかがでしょうか?メロディを聞いた時以上に、「明るい」「切ない」といった感情的な要素を感じませんでしたか?
 
これがコードの持つ役割です。
 

ベース
 

 

ベースとは、全ての音のなかで最も低い旋律です。この画像は先ほどのコードのものですが、その音の中で最も低い部分を奏でるのがベースラインとなります。
 
難しく考える必要はありませんが、厳密にはコードの中にベースも存在するということになります。
 

 
音で表現するとこういった感じです。先ほどのピアノで奏でているコードとこのベースの音が重なれば、下で奏でている旋律は同じなため、より一体感を持ちながら重いサウンドに仕上げることができますね。
 

ビート
 

 
ドラムをはじめとする楽曲にリズムを与える要素です。
キックやスネア、ハイハットなどの実在する楽器を取り入れる他、グラスを叩く音や紙を破る音を使ってユニークにビートを作るアーティストもいます。
 
ここでもビートの構築に明確な掟などはないため、まずは好きな音楽のビートを真似して構築するのがオススメです。
 

 

FX(効果音)
 

 

最もトリッキーな存在がFX(効果音)ですね。名前の通りですが、楽曲のパートとパートの変化や味付けをしてくれる要素です。
 
例えば、
 
・新しいパートに入った際にドーンと鳴るインパクトの音
・メインに向かうビルドアップパートでシュワーという音で高揚感を表現するアップリフター
・次のパートに入る直前に鳴るリバースシンバルの音
 
こういったものが挙げられます。
 

 
このようなサウンドが上記の4要素に加わることで、より音楽の存在感を際立たせることができます。
一つ一つのサウンドは地味なものが多いですが、無ければそれはそれで寂しく感じるものが多いです。
 

まとめ
 

ダンスミュージックを作る際、どんなシンセでどんな音を選ぼうかという部分で迷うことは非常に多いと思います。
そんな時に、選ぶ音の目的がこの5つの要素のいずれかに当てはまっているかどうかを考えることで、制作をする上で行うアクションの目的が明確になります。
 
一つの指標、参考になれば幸いです。
 
 
GINPEI

Big Roomを作ろう

     

みなさんこんにちは!

今回は、サンプルを使用し、EDM (Big Room) を作成します。

Hardwellのレーベル「Revealed Recordings」が、現在フリーでサンプルパックを配布中なので、まだの方はダウンロードしておきましょう。

      

Revealed Producer Starter Pack Vol. 4

       

このサンプルパックを使って、作っていくのですが、EDMと一口に言っても、ジャンルが細分化され、いろいろな音楽ができてきました。

今回は、その中でもEDMと言えば、の「Big Room」を作ります。

      

      

完成音源

       

    

      

1 ) Big Roomのキックを選ぼう

       

Big Roomというジャンルは、四つ打ちでBPMが128前後で、派手なサウンドが特徴的です。制作面でもうひとつ捉えておくべき特徴があります。

それがキックです。

          

普通のKick

     

    

     

Big Room Kick

     

       

普通のキックは、オーディオの波形を見ても分かる通り、リリース(余韻)が短いです。

Big Roomのキックは、リリースが長く、ドーンドーンと低音が伸びています。

この低音が伸びている部分が、ベースの役割も果たしています。

キックがベースの役割にもなっているということは、キックにピッチ(音程)があるということになります。

例えば、ベースの役割の部分がC音だったとしたら、そのキックのピッチはCになります。

そして、このキックのピッチは、曲全体のキーに関係しています。

曲のキーがCmだとしたら、基本的にピッチがCのキックを選ぶ必要があります。

全てのBig Roomがこのキックではないのですが、”The” Big Roomを作るときには、このキックを選ぶことによって、思い描くイメージ通りの音に近づきます。

        

今回の曲では、「REV-PSP4 Big Kicks 01 D#を選んでいます。

つまり、この曲のキーはD#mになります。

       

REV-PSP4 Big Kicks 01 D#

      

このキックに高音域の音をたすために別のキック「REV-PSP4 Kicks 35 B」をレイヤー(重ねて)います。

        

Original (REV-PSP4 Kicks 35 B)

      

Low Cut Kick (REV-PSP4 Kicks 35 B)

       

Low Cut 設定

        

Big Room Kick + Low Cut Kick

       

Big Room Kickだけの時よりアタックが強まり、パンチがあります。

アタックが弱いと感じた時は、EQで高音域をブーストするより、高音域担当のキックを別で選んだ方が、良い結果を得やすいです。

     

     

      

2 ) Clapを選ぼう

      

Big Roomの王道展開でドロップに入って5小節目から派手目のクラップが入ってきます。

そのクラップを選びましょう。

      

REV-PSP4 Claps 04

       

キックのリズムと同じ四つ打ちのタイミングに配置します。

     

     

     

      

3 ) Rideを選ぼう

      

キック、クラップと同じタイミングで鳴るRideを選びましょう。

このライドを入れる手法も王道Big Roomです。

       

REV-PSP4 Rides 05

        

    

    

      

4 ) Tomを選ぼう 

       

このタムは、Big Room自体のアレンジにも多く、特にRevealed Recordingsの多くの曲に入っているアレンジです。

      

REV-PSP4 Toms 12 D#

      

タムの配置には特徴があり、どのタイミングで鳴っているのか参考曲を聴きながら、場所を確かめてみましょう。

     

     

     

     

5 ) Fillを選ぼう

       

ドロップ前や、ドロップの途中に入るドラムフィル・ボーカルフィルを選びましょう。

      

REV-PSP4 Fills 09 (128 BPM)

     

REV-PSP4 Vocal Shots 07 D#

        

迫力を出すために、Overdriveで歪ませています。

       

Overdrive設定

    

    

      

6 ) シンセを選ぼう

        

メロディをいちから考え、シンセで音選び・音作りをするのももちろんなのですが、今回は、Logic Pro XのApple Loopsにあるサンプルを使用しています。

     

Big Anthem Synth

       

サイドチェイン設定

     

       

All Drums

        

完成音源

        

プロジェクト

     

           

これでBig Roomのドロップの王道展開を習得できました。

今回、EQやコンプなど使わずに作成しています。良いサンプルを選べば、ボリュームバランスを整えるだけでも、良いものなります。

良いものを聴き分けられるよう日々耳を鍛えていきましょう!

     

    

       

RYOTA

RetroVisionは空港での30分間でどのように曲を作ったか


 
 
こんにちは。
 
今回の記事は、Don DiabloのHexagonやTiestoのMusical Freedomなど、ビッグレーベルでのリリースを繰り返す今大活躍中のDJ/Producer、RetoVisionが先日アップした「Making a Track In 30 Minutes」を解説していきます。
 
音楽制作を進める上で、具体的な「方法」を知ることはもちろん重要ですが、プロがどのような「流れ」で音楽を作っていくかを知ることも重要です。
 
この記事では、約30分かけてRetroVisionが行う楽曲制作のワークフローを、重要なポイントのみ抜粋して、ただただ「何をしているのか」を説明します。
 

コード進行作成
 


 

彼の使用するAbleton Liveで最初に行っている作業は、コード進行の作成です。
 
コード進行は、音楽の雰囲気がどうなるかを決定する要素です。その楽曲のジャンル、BPM、音の種類に関係なくどういう印象を与えるかを決める役割があるため、最初に作ることで楽曲の方向性も定まります。
 
RetroVisionは最初、スタンダードなピアノの音を使用して作っていますが、特に使用するサウンドを決めていない場合は、ピアノの音でコード進行を作成するのはオススメです。
 

メロディ作成
 

 
RetroVisionは、出来上がったコード進行に合わせてメロディのアイデアを形にしていっています。
 
こちらもピアノのサウンドでアイデア作りをしていますね。どのパートから作り上げるかにもちろんルールは無いのですが、最初にコード進行を作っておくと、コードと一緒に聴きながら作ることでメロディのアイデアが浮かびやすいと言うメリットがあります。
 

ビート作成(キックのみ)
 

 

ビートに使われるドラムには多くのサウンドがあります。キック、スネア、クラップ、タム、ハイハット、などなど。
 
例えば作成する楽曲がBPM128付近のEDMやHouseであれば、4つ打ちのキックが入ることはほぼ間違いありませんよね。
 
ここでのRetroVisionもSpliceのKSHMRサンプルパックのキックを使用し、4つ打ちのキックを入れています。
 

ボーカルパート作成
 

 
Spliceからダウンロードしたボーカルのループを使用しています。
 
また、彼はAbleton Liveのトランスポーズ機能を使用してボーカルのピッチを現在の楽曲のキーに合わせて変更しています。
 
彼が行うように、1セミトーンずつ変更し一緒に聴いて違和感がないポイントを見つけ出すと言う方法は、理論的になり過ぎずに行う良い方法です。
 
ちなみにLogic Proでは以下の画面より、オーディオリージョンのピッチを1セミトーンずつ変更することができます。(リージョンを選択することを忘れないようにしましょう。)
 

 

まとめ
 

今回はここまでとさせて頂きます。
 
繰り返しになりますが、トップのプロデューサーがどのように作り進めていくかを参考にすると、作業はとても効率よくなります。
 
また、アイデアをどのように形にしているかの「コツ」も見つけることができます!
 
 
GINPEI