EDMを構築する5つの要素

こんにちは。銀平です。
 
作曲を進めていくと途中で行き詰まることがあると思います。
 
その原因の一つは、「あと他に何の音を入れよう?」ではないでしょうか。
 
行き詰まってるんだから当たり前だろという感じかもしれませんが、完成するまでこの「あと他に何の音を入れよう?」という問題が訪れなかったとしたら最高ですよね。極端な話ですが、完成するまで進捗に行き詰まることは無くなるわけです。
 
「他に何をするか」を常にきっちり理解するためには、そもそも音楽がどういった要素でできているかについて理解する必要があります。
 
例えば、ロックだったらボーカル、ギター、ベース、ドラムなどと構成要素が決まっていますね。(時にはキーボードやDJなど特別な要素が加わるケースももちろんあります。)
 
オーケストラも弦楽器、金管楽器、木管楽器、打楽器などと決まっており、さらにはそれぞれで使用される楽器も決まっていますよね。
 
もちろん各音楽にそれぞれの演奏技術や展開を構築するための技術が問われますが、追加するべき音(楽器)について迷うことはありませんよね。
 
さあ、EDMについてはいかがでしょうか。
EDMの定義も曖昧な中、EDMに入れるべき音を明確にするのは非常に難しいです。
 
ましてやエレクトロニックミュージックである以上、構成する音は明確な楽器とは限らないため、はっきりと音A、音B、音Cを入れましょうと決めるのは困難です。
 
そこで、楽器ではなく音の要素で定義付けをしていけば、「あと他に何の音を入れよう?」という問題が少しずつ解決できます。
 
要素という言葉だけですと小難しいイメージがあるかと思いますので、結論をお伝えします。
 
EDMを構成する要素は5つあり、それは、
 
メロディコードベースビートFX(効果音)
 
です。
 
ここからは、これらの5つの要素はそれぞれ何なのかを紐解いていきます。
 

メロディ
 

 

メロディとは、主旋律、つまり主役の音になります。
 
特徴としては、上記のMIDIの打ち込みの画像のように単音の連続で出来ています。簡単に言えば口ずさむことができる要素ですね。
 

 
EDMのメロディに向いているリードという種類の音をシンセで作成し、このメロディを奏でるとこんな感じです。
EDMを聞いていて音に馴染みのある方もいるかと思います。
 

コード
 

 

和音とも呼ばれます。先ほどのメロディと異なり、同時に複数の音が鳴っていますね。コードが持つ役割は、その音楽の雰囲気がどういったものなのかを伝えることにあります。
 
例えば、この音楽は悲しい、ハッピーだと感じさせる原因と鳴っているのがこのコードです。
 

 
いかがでしょうか?メロディを聞いた時以上に、「明るい」「切ない」といった感情的な要素を感じませんでしたか?
 
これがコードの持つ役割です。
 

ベース
 

 

ベースとは、全ての音のなかで最も低い旋律です。この画像は先ほどのコードのものですが、その音の中で最も低い部分を奏でるのがベースラインとなります。
 
難しく考える必要はありませんが、厳密にはコードの中にベースも存在するということになります。
 

 
音で表現するとこういった感じです。先ほどのピアノで奏でているコードとこのベースの音が重なれば、下で奏でている旋律は同じなため、より一体感を持ちながら重いサウンドに仕上げることができますね。
 

ビート
 

 
ドラムをはじめとする楽曲にリズムを与える要素です。
キックやスネア、ハイハットなどの実在する楽器を取り入れる他、グラスを叩く音や紙を破る音を使ってユニークにビートを作るアーティストもいます。
 
ここでもビートの構築に明確な掟などはないため、まずは好きな音楽のビートを真似して構築するのがオススメです。
 

 

FX(効果音)
 

 

最もトリッキーな存在がFX(効果音)ですね。名前の通りですが、楽曲のパートとパートの変化や味付けをしてくれる要素です。
 
例えば、
 
・新しいパートに入った際にドーンと鳴るインパクトの音
・メインに向かうビルドアップパートでシュワーという音で高揚感を表現するアップリフター
・次のパートに入る直前に鳴るリバースシンバルの音
 
こういったものが挙げられます。
 

 
このようなサウンドが上記の4要素に加わることで、より音楽の存在感を際立たせることができます。
一つ一つのサウンドは地味なものが多いですが、無ければそれはそれで寂しく感じるものが多いです。
 

まとめ
 

ダンスミュージックを作る際、どんなシンセでどんな音を選ぼうかという部分で迷うことは非常に多いと思います。
そんな時に、選ぶ音の目的がこの5つの要素のいずれかに当てはまっているかどうかを考えることで、制作をする上で行うアクションの目的が明確になります。
 
一つの指標、参考になれば幸いです。
 
 
GINPEI

Big Roomを作ろう

     

みなさんこんにちは!

今回は、サンプルを使用し、EDM (Big Room) を作成します。

Hardwellのレーベル「Revealed Recordings」が、現在フリーでサンプルパックを配布中なので、まだの方はダウンロードしておきましょう。

      

Revealed Producer Starter Pack Vol. 4

       

このサンプルパックを使って、作っていくのですが、EDMと一口に言っても、ジャンルが細分化され、いろいろな音楽ができてきました。

今回は、その中でもEDMと言えば、の「Big Room」を作ります。

      

      

完成音源

       

    

      

1 ) Big Roomのキックを選ぼう

       

Big Roomというジャンルは、四つ打ちでBPMが128前後で、派手なサウンドが特徴的です。制作面でもうひとつ捉えておくべき特徴があります。

それがキックです。

          

普通のKick

     

    

     

Big Room Kick

     

       

普通のキックは、オーディオの波形を見ても分かる通り、リリース(余韻)が短いです。

Big Roomのキックは、リリースが長く、ドーンドーンと低音が伸びています。

この低音が伸びている部分が、ベースの役割も果たしています。

キックがベースの役割にもなっているということは、キックにピッチ(音程)があるということになります。

例えば、ベースの役割の部分がC音だったとしたら、そのキックのピッチはCになります。

そして、このキックのピッチは、曲全体のキーに関係しています。

曲のキーがCmだとしたら、基本的にピッチがCのキックを選ぶ必要があります。

全てのBig Roomがこのキックではないのですが、”The” Big Roomを作るときには、このキックを選ぶことによって、思い描くイメージ通りの音に近づきます。

        

今回の曲では、「REV-PSP4 Big Kicks 01 D#を選んでいます。

つまり、この曲のキーはD#mになります。

       

REV-PSP4 Big Kicks 01 D#

      

このキックに高音域の音をたすために別のキック「REV-PSP4 Kicks 35 B」をレイヤー(重ねて)います。

        

Original (REV-PSP4 Kicks 35 B)

      

Low Cut Kick (REV-PSP4 Kicks 35 B)

       

Low Cut 設定

        

Big Room Kick + Low Cut Kick

       

Big Room Kickだけの時よりアタックが強まり、パンチがあります。

アタックが弱いと感じた時は、EQで高音域をブーストするより、高音域担当のキックを別で選んだ方が、良い結果を得やすいです。

     

     

      

2 ) Clapを選ぼう

      

Big Roomの王道展開でドロップに入って5小節目から派手目のクラップが入ってきます。

そのクラップを選びましょう。

      

REV-PSP4 Claps 04

       

キックのリズムと同じ四つ打ちのタイミングに配置します。

     

     

     

      

3 ) Rideを選ぼう

      

キック、クラップと同じタイミングで鳴るRideを選びましょう。

このライドを入れる手法も王道Big Roomです。

       

REV-PSP4 Rides 05

        

    

    

      

4 ) Tomを選ぼう 

       

このタムは、Big Room自体のアレンジにも多く、特にRevealed Recordingsの多くの曲に入っているアレンジです。

      

REV-PSP4 Toms 12 D#

      

タムの配置には特徴があり、どのタイミングで鳴っているのか参考曲を聴きながら、場所を確かめてみましょう。

     

     

     

     

5 ) Fillを選ぼう

       

ドロップ前や、ドロップの途中に入るドラムフィル・ボーカルフィルを選びましょう。

      

REV-PSP4 Fills 09 (128 BPM)

     

REV-PSP4 Vocal Shots 07 D#

        

迫力を出すために、Overdriveで歪ませています。

       

Overdrive設定

    

    

      

6 ) シンセを選ぼう

        

メロディをいちから考え、シンセで音選び・音作りをするのももちろんなのですが、今回は、Logic Pro XのApple Loopsにあるサンプルを使用しています。

     

Big Anthem Synth

       

サイドチェイン設定

     

       

All Drums

        

完成音源

        

プロジェクト

     

           

これでBig Roomのドロップの王道展開を習得できました。

今回、EQやコンプなど使わずに作成しています。良いサンプルを選べば、ボリュームバランスを整えるだけでも、良いものなります。

良いものを聴き分けられるよう日々耳を鍛えていきましょう!

     

    

       

RYOTA

RetroVisionは空港での30分間でどのように曲を作ったか


 
 
こんにちは。
 
今回の記事は、Don DiabloのHexagonやTiestoのMusical Freedomなど、ビッグレーベルでのリリースを繰り返す今大活躍中のDJ/Producer、RetoVisionが先日アップした「Making a Track In 30 Minutes」を解説していきます。
 
音楽制作を進める上で、具体的な「方法」を知ることはもちろん重要ですが、プロがどのような「流れ」で音楽を作っていくかを知ることも重要です。
 
この記事では、約30分かけてRetroVisionが行う楽曲制作のワークフローを、重要なポイントのみ抜粋して、ただただ「何をしているのか」を説明します。
 

コード進行作成
 


 

彼の使用するAbleton Liveで最初に行っている作業は、コード進行の作成です。
 
コード進行は、音楽の雰囲気がどうなるかを決定する要素です。その楽曲のジャンル、BPM、音の種類に関係なくどういう印象を与えるかを決める役割があるため、最初に作ることで楽曲の方向性も定まります。
 
RetroVisionは最初、スタンダードなピアノの音を使用して作っていますが、特に使用するサウンドを決めていない場合は、ピアノの音でコード進行を作成するのはオススメです。
 

メロディ作成
 

 
RetroVisionは、出来上がったコード進行に合わせてメロディのアイデアを形にしていっています。
 
こちらもピアノのサウンドでアイデア作りをしていますね。どのパートから作り上げるかにもちろんルールは無いのですが、最初にコード進行を作っておくと、コードと一緒に聴きながら作ることでメロディのアイデアが浮かびやすいと言うメリットがあります。
 

ビート作成(キックのみ)
 

 

ビートに使われるドラムには多くのサウンドがあります。キック、スネア、クラップ、タム、ハイハット、などなど。
 
例えば作成する楽曲がBPM128付近のEDMやHouseであれば、4つ打ちのキックが入ることはほぼ間違いありませんよね。
 
ここでのRetroVisionもSpliceのKSHMRサンプルパックのキックを使用し、4つ打ちのキックを入れています。
 

ボーカルパート作成
 

 
Spliceからダウンロードしたボーカルのループを使用しています。
 
また、彼はAbleton Liveのトランスポーズ機能を使用してボーカルのピッチを現在の楽曲のキーに合わせて変更しています。
 
彼が行うように、1セミトーンずつ変更し一緒に聴いて違和感がないポイントを見つけ出すと言う方法は、理論的になり過ぎずに行う良い方法です。
 
ちなみにLogic Proでは以下の画面より、オーディオリージョンのピッチを1セミトーンずつ変更することができます。(リージョンを選択することを忘れないようにしましょう。)
 

 

まとめ
 

今回はここまでとさせて頂きます。
 
繰り返しになりますが、トップのプロデューサーがどのように作り進めていくかを参考にすると、作業はとても効率よくなります。
 
また、アイデアをどのように形にしているかの「コツ」も見つけることができます!
 
 
GINPEI

サンプルを応用しよう

      

みなさんこんにちは!

今回は、サンプルを応用して、ひとつ上のレベルを目指します。

では、完成トラックをお聴きください。

    

    

Full Track

               

「ギター」「キック」「スネア」「ハイハット」の4つのサンプルを使い、それぞれにひと工夫を加え、構成しています。

   

   

    

1 ) ギターの順番を並び替えよう

                 

オリジナルのギターサンプルをカットし、順番を並び替えます。

     

Before

     

After

                

お好みのギターサンプルを選び(ギター以外も可)、コードが変わっているところでカットします。

このギターサンプルは、1小節ごとにコードチェンジしているので、各小節の頭でカットしています。

メロディだけのサンプルの場合も、同様にメロディが変化しているところで切り分けます。

     

並び替え前 (1→2→3→4)

      

※リバーブやディレイなど、前の音が次の音まで混ざっているようなサンプルの場合、この方法がうまくいかない可能性があるので、できる限りドライなものを選ぶと良いです。

     

カットした後は、分かれたオーディオのリージョンを並び替えるだけです。いろいろなパターンを試して、良い順番を探ってみましょう。

     

並び替え後 (3→1→4→2)

   

   

    

2 ) キックとスネアのサンプルをリバース

     

Kick & Snare

      

選んだキックとスネアを逆再生にするだけなのですが、昨今の音楽に使われていないと言っていいほどのもので、単純なテクニックですが、トラックのクオリティをひとつ上げることができます。

              

リバースにしたいリージョンを選び、左にあるインスペクタの詳細欄から「逆再生」にチェックを入れます。

      

元のキック

  

     

               

「逆再生」にチェック

      

チェック後

       

       

このままでも良いのですが、丁寧に処理をします。

リバースしたキックの最後の部分に、アタックの音が残ってしまっているので、その部分をカットし、フェードインしてくるように設定します。

      

     

     

フェードイン: 300, フェードアウト: 1

   

    

スネアも同様にリバースし、1回目と2回目のリバースをボリュームが大きい部分、小さい部分で使い分けています。

                      

Snare + Reverse Snare

               

   

1回目と2回目のリバースを使い分けることにより、緩急をつけることができます。

   

   

                

3 ) ループパターンを並び替えよう

                 

音は好きだけどリズムパターンが気に入らないという時に、そのループサンプルを使うことを諦めていませんか。

ループパターンを並び替えることで、使えるループにすることができます。

               

HiHat Before

               

                      

HiHat After

    

好きなところを選び、カットして並び替えています。

               

     

      

                     

Full Track

   

プロジェクト

   

    

サンプルの順番を少し並び替えるだけで、、おしいけど使えないと思っていたループサンプルが使えるようになり、より良いものができます。

これらのテクニックを取り入れることで、トラックのクオリティが上がっていくので、是非お試しください!

       

      

     

RYOTA

DTM始めたての人に使って欲しい本当に使えるフリーのプラグイン

こんにちは、銀平です。
 
作曲を始める際、費用がかさばります。
パソコン、DAWソフト、ヘッドホン、オーディオインターフェース、モニタースピーカー。
さらに欲張るとMIDIキーボードやモニターディスプレイ、その環境作りのためにワイヤレスのトラックパッドやキーボードも欲しいですよね。
 
現実的にこれら全てを揃えてから始めることはオススメしませんが、それでも作曲を捗らせるためにはDAWソフト内で使うシンセやプラグイン(音を良くしていくための道具全般)も良いものを揃えたかったりしますよね。
 
できれば初期投資はそこまで極端な費用になるのは避けたいところです。
 
そこで今回は、私銀平が楽曲制作の中で実際に今でも主力のごとく使用しているフリーのプラグインを4つ紹介したいと思います。
 
では早速参りましょう!
 

Spitfire Audio – LABS
 

 
正直に言います。これを紹介したくてこの記事を書いているようなものです。それくらいこれは素晴らしいです。
 
LABSは、ピアノやストリングス、ギター、ドラムなど幅広い音源を演奏することができるフリーのサンプラーです。
 
このサンプラーを配信しているSpitfire Audioは、ハリウッド映画のサウンドトラックなどにも使用されている音源を配信しているサンプルライブラリ業界のハイブランド的存在なのですが、そこが超クオリティの高いフリーのサンプラーを配信してしまい、それがまさしくこのLABSなんです。
 

こういったおしゃれなウェブサイトでサンプルライブラリを紹介しているのですが、2019年12月現在でも20のサンプルライブラリが配信されています。
 
エレクトロニックミュージックを作る際もピアノやストリングスなどは大きなキャラクターになるので、是非みなさん使ってみて下さい。驚きますよ。
 
Spitfire Audio – LABS ダウンロードはこちら
 

Camel Audio – Camel Crusher
 

 
Camel Audio社から出ているCamel Crusherは、非常に使い勝手の良いディストーションプラグインです。
ディストーションとは、音を歪ませるために使う道具のことを指します。簡単に言えば音を派手にさせるプラグインですね。
ロックなギターってギュインギュインしてますよね。あれもディストーションがかかっている状態です。
 
ダンスミュージックにおいては、ベースやリード、ボーカルにもかけてみることで音に変化を作ることができます。
 
ディストーションプラグインはほとんどのDAWソフトにも内蔵されており、基本的な役割は十分に果たせるものが多いのですが、このCamel Crusherは左上のDistortion項目のTUBEとMECHを動かすだけで一気にパワフルなサウンドに仕上げることができるので、今でも重宝しています。
 
Camel Audio – Camel Crusher ダウンロードはこちら

Polyverse – Wider
 

 
このブログでも以前ご紹介したことがあるプラグインですが、こちらは定位のバランスを変更することができるプラグインです。
 
定位というのは簡単に言えば「音の居場所」のことで、音楽を作る際に地味に重要な概念なんです。
 
例えば、メインのメロディのサウンドは中央に配置するようにし、一方でコードを奏でるシンセのサウンドは外側で鳴るようにする、、、といった感じです。
 
そんな時はこのWiderを使うことで、音の居場所を外側に引っ張ることができます。
 
音をクリーンな状態で外側に配置するためにはシンセの設定やPanを工夫することで良い結果をもたらすことが可能ですが、このプラグインはフリーな上、何より操作が1ステップでクリアできてしまうという簡単なものなので、DTMを始めたての方にも非常にオススメです。
 
Polyverse – Wider ダウンロードはこちら
 

まとめ
 

繰り返しになりますが、DTMは初期投資が高くなってしまいがちです。
 
そんな時、こういったフリーのプラグインは手っ取り早く作業を捗らせるために非常に有効な選択肢です。
 
このおすすめ以外にもフリーのプラグインで良さげなものが見つかったら積極的に取り入れてみましょう!
 
 
GINPEI

音楽制作はPC1つで本当に十分な話【始めるハードルを下げよう】

こんにちは、銀平です!
 
先日、DJスクールのレッスン中(DJレッスンも担当しております)に生徒の方からこういったことを言われました。
 
「パソコンで音楽を作るってすごいですね。調べてみたら専門用語ばかりで私には何が何だかさっぱりです。」
 
僕は、「いやいや、今は本当にソフトも進化して便利になって、すごく簡単にできるようになっているんですよ。」
 
とお返ししたのですが、その直後に反省をしました。
 
「こういった感想を持たれたのは、僕の教える側としての日々の伝え方にも問題の一因があるな。」と。
 
 
専門分野のスキルを持っていると、つい始めた当時の目線を忘れ、どう言ったことに疑問を持ち、難しさを感じるかという部分に焦点を当てることが下手になっている自分がいます。
 
といった経緯から、今回は音楽制作、とりわけパソコンを使って作曲をするということについて興味を持っている段階の方向けに、音楽制作で必要なものについてお話ししていきたいと思います。
 

1. パソコン
 

先にお伝えすると、音楽制作に必要なものは2つです。
そのうち1つ目が、パソコンです。
 
タイトルの通り、パソコンだけで音楽制作はできるわけですが皆さんが気になるのは「どんなパソコンか」ですよね。
 
まずは、WindowsかMacかということになりますが、これは結論どちらでもOKです。
 
また、性能面では3つの視点で考慮する必要があり、
 
ストレージ(容量)、メモリ(腕の数)、プロセッサ(脳みそ)といった感じです。
 
ここではこの3つの説明は置いといて、どれくらいのものがあると良いかのみざっくりとお伝えします。
 
今回はAppleのMacを例に、最低限欲しい能力値をお伝えすると、
 
ストレージ:256GB
メモリ:8GB
プロセッサ:複雑なので気にしなくてよい
 
こういった感じで、かなりざっくりしたというか正直適当な印象を持たれた方が多いかと思います。
 
僕がここで最も力を込めてお伝えしたいことは、音楽制作の入門には決して高い性能のパソコンが必要ではないということです。
 
もちろん、長い目で見て作曲を本格的に行なっていきたいという方にはこういったオススメの仕方は出来ず、やはり高性能のコンピュータとその知識をある程度お伝えしたいと考えておりますが。
しかし、「今はただシンプルにメロディを作ってみたり、ビートを作ってみたりってのがどんな感じなのか知りたいだけ」って方にとって、パソコンの性能やらを考えることは少々面倒なことかもしれません。
 
そういった方は、「とりあえず性能良いか悪いかわからないけど、Mac持ってるから自分も作曲できるのか」と思っていただけると嬉しいです!
 

2.DAWソフト
 

専門用語登場です。ソフトってだけでなんか本格的そうで億劫なのに知らないローマ字まで出てきました。
 
でもこれは意味はめちゃくちゃ簡単で、「音楽を作れるアプリ」です。
 
お持ちのパソコンにDAWソフトを買って取り込めば、音楽制作がスタートできます。
 
音楽制作ソフトはたくさんあり、無料、数千円から数万円のものまで幅が広いです。
 
ここで僕がオススメしたいDAWソフトは、これまたAppleユーザーを想定してではありますが、Logic Pro Xです。
 
理由は僕も使っているからです。というのは嘘で、様々な点で初心者の方にとって手出ししやすいキャラクターを持っているからです。
 
まず値段ですが、24,000円です。「いやいや普通に高いわ。」と思われるかもしれませんが、確かに高いですね。
 
しかしながら、DAWソフトの中では中間より少し安い金額ではあります。
 
ではなぜ「興味がある」、「入門」という段階で、無料や安価なものではなくこのLogic Proをエントリーモデルにオススメするのかについてですが、理由は3点あります。
 
①アプリ内で使える無料の楽器や音の素材(ビートなど)のクオリティと幅がとても広く、遊べる要素が多い
 
②App Storeで購入可能なため、導入が簡単
 
③後に本格的に音楽制作を行う場合でも引き続きこのアプリを使用できる
 
こういったことから、僕はお使いのMacにLogic Pro Xを取り入れるのが手軽かつオススメです。
 

まとめ
 

楽曲制作に興味をお持ちの方は、是非ハードルを感じず最低限のもので行えると思ってくださると嬉しいです。
 
パソコンとDAWソフトさえ手に入れることができれば、本当に音楽制作は可能です。
 
 
GINPEI

Lo-Fi Hip Hopを作ろう

     

みなさんこんにちは!

今回は、「Lo-Fi Hip Hop」というものを作っていきます。

      

Lo-Fi Hip Hopとは?

       

近年になって生まれ、特に去年から今年にかけて盛り上がりをみせているジャンルです。アナログレコードを再生したようなノイズ混じり・音が不安定なサウンドが特徴です。EDMのような盛り上がるダンスミュージックとは違い、ホッと一息つきたい時などに聴きたくなるジャンルで、BGMのような感覚で聴ける日常に寄り添った音楽でとても癒されます。

また、Lo-Fi Hip Hopの重要なキーワードに「アニメ」があり、ジブリなどの日本のアニメーションのサンプリングが使われていたり、YouTubeなどではアニメの映像や画像がよく使われています。

        

それでは、早速作り方をみていきましょう。

              

完成音源 (BPM=105, Key=Eメジャー)

    

   

    

1 ) 音を汚そう

     

メインとなるギターは、Cymatics – Black Friday Guitarsの中から「Cymatics – Black Friday Sad Guitar Loop 4 Part A Dry – 105 BPM E Maj」を使用しています。

      

(オリジナル)

      

Lo-Fi Hip Hopを作るにあたって、一番のポイントとなってくるのが、このギターの処理です。

Lo-Fi (Low Fidelity)とは、Hi-Fi (High Fidelity)「高忠実度、高再現性」の対義語で、低音質のことを指します。ノイズが入ってしまっていたり、音が不安定に揺れていたりするものを良しとし、世界観を作り出します。

そこで使用するのが、iZotope社のVinylです。

レコード再生時に発生するノイズや、盤面の反りによる音の揺れなどを再現することができます。

このプラグインはフリーで使用することができるので、是非ダウンロードしてみてください。

      

iZotope – Vinyl

     

このVinylと空間系の処理後がこのようになっています。

                     

                    

WARP DEPTHで音を揺らすことができるので、15%に設定し、YEARのツマミを1980にしています。年代を遡るにつれて音質が落ちていきます。

                

     

Delay (Logic Pro X – Stereo Delay)

      

Reverb (Logic Pro X – ChromaVerb)

    

    

     

2 ) アンビエント音を入れよう

        

アンビエントとは「周囲の」、「環境の」という意味です。日常の周りにある音、鳥の鳴き声や海の波の音、風の音などがレコーディングされたものをトラック中に入れて、より日常感を演出しましょう。

       

       

また、このようなアンビエント系には余計な低音が入っていることが多いので、EQでカットしましょう。

     

    

    

    

3 ) ドラムとFXの構築

      

Full

       

Drums & FXs

         

ドラムを選ぶポイントは、そのジャンルに合ったモノを選ぶということです。

Lo-Fi Hip Hopの曲で、EDMのようなパワフルなキックは合いません。

そのジャンルのリファレンスを見つけ、どのような音が使われているか参考にするといい選択ができやすくなります。

ドラムは、「キック」「スネア」「ハイハット」「パーカッション」「クラッシュ」のシンプルな構成です。そこにふたつの「ライザーFX」を追加しています。

好きなパターンで組んでみましょう。

    

    

     

4 ) ベースを打ち込もう

     

ギターサンプルに沿ってベースを打ち込んでいます。

キックのタイミングでサイドチェインがかかるようにしています。

       

Bass (サイドチェインあり)

      

Bass (ES M設定)

     

Bass Line (この2音のループ)

     

       

これで以上です。

大きなポイントはギターの「Vinly」での処理です。いろんなところで試してみるとおもしろい効果を得られるかもしれません。

また、Lo-Fi Hip Hopに歌はあまり入らないのですが、歌を入れたパターンも作りました。

       

With Vocal

       

こうなると”The” Lo-Fi Hip Hopではなくなってきますが、アイディアとして取り入れてみました。

San Holoというアーティストがこのような曲を多く作っています。

       

San Holo – worthy

       

何かのジャンルの知識を吸収し、自分の楽曲に取り入れれば、自分の中にまた新たなパターンができていきます。

     

       

     

今回で、Lo-Fi Hip Hopというジャンルを知り、気に入った方は制作にチェレンジしてみるといいですね。

休日のためのトラックに息抜きにいかがでしょうか。

                 

    

      

      

RYOTA

結局ミキシングって何?3つの目線でスッキリ理解できる。

こんにちは、講師の銀平です。
 
タイトルの通り、ミキシングを3つの目線によってスッキリ理解していくという話をします。
 
早速ですが画像を2つご覧下さい。
 

 

 
これらは音の居場所を表したものです。
 
この画像はミキシングの3つの概念を端的に表しており、これの見方を理解することで楽曲制作におけるミキシングの概念をスッキリと理解することができます。
 
これを踏まえて今日はこの3つのミキシングにとって超重要な、そして意味がわかればミキシングにもう拒否反応を示さなくなる概念について解説していきます!
 

ミキシングを理解する3つの目線

 
ズバリ、ミキシングとは何か?それは、音同士のバランスを整える作業です。
 
ここでスッキリしないのが、「何の」バランスか?ですよね。
この「」の中に3つの目線が入ります。
 
周波数定位距離
 
この3つです。
つまり、ミキシングとは
 
・音同士の周波数のバランス
・音同士の定位のバランス
・音同士の距離のバランス
 
を整える作業です。
 
ここまでで、ミキシングっていうのは音同士のバランスを整える作業のことで、そのバランスは3つの目線で捉えるものだとわかりましたね。
 
でも、今度はこの周波数、定位、距離っていう言葉に拒否反応を示しそうですよね。僕はそうでした。
 
次の項目からは、この3つの言葉に対する壁を取り除くべく、順番にわかりやすく解説していきます。
 
 

周波数

 
小難しい言葉で嫌ですね…。要約すると、
 
音の高さ
 
です。周波数とは、音の高さを数値化したものって感じですかね。
ヘルツという単位なのですが、例えば人間は20Hz(めちゃ低い)~20000Hz(めちゃ高い)の範囲が聞き取れるらしいですよ。
 
つまりミキシングの概念1つ目は、
 
音同士の高さのバランスを整える」となります。
 
突然ですが皆さん、Logic Pro Xのチャンネルのここって見たことありますか?
 

 
EQと書いてあり、ここを押すとChannel EQというプラグインがAudio FXに追加されます。
ちなみにChannel EQはこういうやつです。
 

 
これを使えばそのトラックで鳴る音の、ある周波数を消したり上げたりすることができる道具です。
 
Channel EQはLogic Pro Xに内蔵の数あるAudio FXのうちの1つなのですが、なぜだか彼にはワンタッチで呼び出せる専用のボタンがあります。
 
それくらいこのEQという名の周波数をコントロールする道具は、超メジャーに使われるプラグインなわけですね。
 
こういった仕様からもわかるように、楽曲制作で「周波数を気にする」ってのはかなりスタンダードなことなんですよね。
 
この概念を、ミキシングの具体的な方法に落とし込むと、
 
1.ある音(チャンネル)にEQを入れてみる
2.何もいじらなくていいから再生し、どの周波数が強くなっているか見てみる
3.他の音でも同様のチェック
4.ある複数の音同士が、周波数で被っていることに気付く
5.一方の音を削除、もしくはオクターブを変更する
6.被っていた複数の音が周波数上で被らなくなる
7.音同士の高さのバランスが整う
 
こういった感じです。
もちろん詳細は挙げればキリがありませんが、このように自分の作っているプロジェクト上で明らかに音の高さが被っているものが無いかを気にするだけでも大きく変わってきます。
 
最初の音選びから意識が変わりますよね。
 

 
先ほどの画像で言うと、縦軸が音の高さを示しています。
 
 

定位

 
また初耳な熟語が出ました。こんな簡単な漢字同士でも知らない言葉ってあるんですね…。
 
定位とは、文字通り「位置を定める」ことを言います。
 
まだピンとこないと思いますので、皆さんにやっていただきたいことがあります。
目を閉じて、好きな音楽をヘッドホンで聴いて見てください。
できればバンド形式のジャンルがおすすめです。
 
そして、ボーカル、ドラム、ギター、ベースの音それぞれに注目して聴いてください。
 
ボーカルやドラムは中央で聴こえ、ギターは右、ベースは左(ギターとベースは左右逆の場合もあります。)で聞こえる感じがしませんか?
 
それがまさに定位という概念です。
 

 
この画像の横軸が定位ですね。
ダンスミュージックの場合は左右対象に定位を意識することが多く、「中央か外側か」という視点で聴くことが多いです。
 
例えば青枠のLead Synthは500~3000Hzあたりで中央にも外側にも存在していますよね。
 
これは、同じような周波数の音を複数重ねた際、どちらも譲れないものだとしたらこのように「中央に置くサウンドA」と「外側に置くサウンドB」とすることで、周波数の喧嘩を抑えつつ広がりのある音に仕上げることができる考え方です。
 

 
具体的には、Logic Pro X内蔵のDirection Mixerを仕様し、Spread部分を外側に引っ張ると音がサイドに広がるようになります。
 

 
Infected MushroomというDJ/プロデューサーのリリースしている無料のプラグインでもこのような道具が出ており、非常にオススメです!
 
ダウンロードリンクはこちら
 

距離

 
聞き馴染みのある言葉がようやく出てきましたね。
実は今から話す「距離の概念」は、正確には先ほどの定位の中に含まれているものなんです。
 
ですが、分けて考える方が理解しやすいので、ここで距離という言葉を使って説明していきます。
 
距離とは、音楽の世界で言い換えれば「奥行き」です。
 
音楽を聞くときにこの奥行きについて意識して聴いたことはありますでしょうか?僕はありませんでした。
 
ある音は近くで、またある音は遠くで鳴るようにすれば、そこには距離の差が生まれます。
 
この距離の差、いわゆる奥行きの違いをもし各音に表現出来れば、その楽曲は立体的になります。つまり3Dですね。
 
この3Dの考え方に対し、先ほどの定位は音の内側か外側かという平面(2D)の考え方だったので、セットで考えるとより良いです。
 

 
例のごとくこちらの画像。中央の3000Hzあたりに音が集中していますよね。
 
しかしよく見ると、Lead Synth()の手前にClap(ピンク)、さらに手前にKick Click()という表現になっています。
 
つまりこれらの音は、周波数も定位も被っちゃってるけど、距離(奥行き)の違いがあると言えます。
 
これはなかなか難しいですよね。自分のミキシング作業に落とし込むのも難しそうです。
 
以下より距離(奥行き)を作るための具体的な戦術です。
 

 
これはLogic Pro X内蔵プラグインのChromaVerbです。リバーブと呼ばれる種類の道具で、そのトラックの音の鳴る空間を変えることができます。
 
簡単に言えば音が響きます。
 

 
上のRoomを選択すると、どういう空間で鳴る感じになるかが選べます。
 
右下のWetは、設定したリバーブ感をどれくらいの割合で見せていくか決められます。
 
Decayはリバーブで響く時間を設定できます。
 
これらのパラメータだけでも理解して触ってみると、音の奥行きを作り出すことが出来ます!
 

まとめ

 

 
こうして改めて見てみると、この図では音の居場所に関する情報が3つの視点によって表現されていると分かります。
 
そしてミキシングとは、まさに楽曲をこのようなイメージで作るということです。
 
ちなみにこの画像は配置の仕方の一例なので、必ずしもこうであるべきではありません。
 
そのプロジェクトによって独自の音の配置を決めてミキシングをすることで音楽のバランスは整いますので、ぜひ挑戦していきましょう。
 
 
GINPEI

MIDIサンプルを使おう -2-

     

みなさんこんにちは!

前回のブログMIDIサンプルを使おう -1-で、読み込んだMIDIファイルの調整までを行いました。

早速、その続きをやっていきましょう。

   

   

    

2 ) 役割分担

    

調整したMIDIから

・メロディ

・コード

・ベース

に分けていきます。

   

   

メロディ

    

    

   

   

コード 

    

     

   

    

ベース

     

このMIDIファイルのコード進行は「Am   |   F   | C   |   G」なので、ルート音を1オクターブ下げてベースにします。

    

ベース音 「A   F   C   G」

              

役割分担ができたら、各パートでMIDIのリージョン自体も分割します。

                          

メロディのMIDIノートだけのリージョン           

    

コード、ベースも同様に単独でMIDIのリージョンを作成します。

   

   

    

3 ) 各パートの音色を選ぼう

    

各パートでリージョンを分けたら、それぞれのトラックでシンセを立ち上げ音色を選んでいきましょう。

   

    

メロディ1

     

メロディ2

    

メロディはふたつのシンセをレイヤーしています。

また、オリジナルのMIDIノートを8分音符に分割してアレンジしています。

    

   

   

コード1

     

コード2

    

コードもふたつのシンセをレイヤーしています。

メロディ同様にコードも8分音符に分割しています。

また、「コード2」は、このシンセでメロディラインを強調したかったので、コードとメロディの両方を演奏しています。

     

      

    

ベース

     

ベースも同様に8分音符で分割しています。

      

   

     

     

4 ) ドラムを選ぼう

      

今回のドラムは、Cymaticsのドラムループを使用しています。

       

Cymatics – Mothership Lipstick Full Drum Loop – 145 BPM

       

ドラムの構築は、使うMIDIファイルが決まった時点で、ラフにドラムパターンを組む、またはドラムループを選んでおくと、曲全体のイメージが湧きやすくなります。

      

     

      

5 ) サイドチェインをかけよう

                        

ダンスミュージックでは必須となるサイドチェインを、ドラムに合わせてかけていきます。

今回は、規則的に鳴っているキックとスネアの位置でそれぞれの音にサイドチェインをかかるよう設定しています。

      

メロディ1 + 2 +  サイドチェイン

      

コード1 + 2 + サイドチェイン

        

ベース + サイドチェイン

       

メロディ + コード + ベース + サイドチェイン

    

      

このシンセたちとドラムを合わせれば完成です。

                              

完成音源 (Key=Am, BPM=145)

      

プロジェクト

       

使用シンセ: 「Serum」「Nexus2」「Massive」「ES M (Logic Pro X付属)」

                         

元のMIDIファイル

    

         

MIDIファイルは、アイディアが浮かばない時や、煮詰まった時などに、とりあえずDAWに取り込み聴いてみると、ふとアイディアが思い浮かんだり、そのまま使えることがあります。

MIDIファイルからインスピレーションを受け、自分の中にはなかったアイディアやメロディが思い浮かぶ可能性が、そこにはあります。

もし、自分のPC内にチェックしてないMIDIファイルが眠っていたら、是非使ってみましょう!

     

    

      

RYOTA

MIDIサンプルを使おう -1-

        

みなさんこんにちは!

今回は、サンプルパックなどに入っている「MIDIファイル」の使用例をみていきましょう。(前編後編)

サンプルパックをダウンロードして、オーディオサンプルやプリセットはよく使っているけど、MIDIファイルは使い方がイマイチわからないから使っていない、という方も多いのではないでしょうか。

                  

もったいない!

      

このMIDIファイルには、あらかじめメロディーやコードなどのMIDIデータが入力されており、DAWに取り込むだけで、音色は自分の好きなものに変更でき、入力されているメロディやコードを演奏することができます。

また、そのMIDIファイルからアイディアを得て、自分のアレンジを加えていくことで、オリジナルのメロディなどに作り変えることもできます。

             

                   

以前にも紹介したCymatics社のMilleniumに入っているMIDIファイルを使用していきます。(前回のブログ”キックとスネアのレイヤー“)

      

アカウント登録をするだけで、フリーダウンロードできるサンプルパックが多くあるので、是非ダウンロードしてみてください。

     

    

選んだMIDIファイルは、「Cymatics – Millenium MIDI 11 – A Min」です。

      

     

Logic Pro Xの場合、MIDIファイルをドラッグ&ドロップで直接DAWに入れることができます。

Logic Pro XにMIDIファイルを取り込むとピアノのチャンネルストリップが自動で立ち上がります。

      

    

自動でピアノのシンセが立ち上がり、EQ・コンプ・ディレイのプラグインが挿入されます。

     

     

Logic Pro Xはデフォルトで自動的にプラグインが挿入される設定になっているので、そのプラグインが必要か不必要かを聴いて判断し、不要なものはできる限り取り除いていきましょう。

                     

読み込んだMIDIファイル (Key=Am)

   

     

このMIDIファイルひとつからこのようなドロップが完成します。

     

完成音源 (Key=Am, BPM=145)

     

気に入ったMIDIファイルをDAWに読み込んだら、次の手順で進めていきしょう。

   

   

    

1 ) MIDIノートを整理しよう

    

読み込んだMIDIファイルにもよりますが、今回のMIDIファイルのように、各MIDIノートに強弱があり、MIDIノートの長さも違う、実際に弾いた生演奏のようなMIDIファイルがあります。

この場合、違うシンセで演奏した時に、音が途切れてしまったり、音が狙い通りに演奏されなかったり、不都合なこと起こる可能性が高いです。(生演奏感やこの強弱を求めるアレンジの場合、逆にこの強弱を活かしましょう。)

    

そこで、MIDIノートのベロシティ・長さを調節します。

このように変更しています。

    

     

・すべてのベロシティを統一

・メロディのMIDIノートが被らないように調整。メロディのアレンジ。

・1音ずつアルペジオのように演奏されていたコードを小節の頭から同時に発音させるよう修正

     

MIDI変更後

     

MIDIノートのベロシティを一気に統一させる方法や、MIDIノートの長さを均一にする方法のショートカットキーなど、作曲を効率良く進めていくためのTipsはこちら。(Logic Pro X便利機能 5Tips)

    

    

これで実際に曲に使っていくMIDIの準備ができました。

次回のブログで、このMIDIを使用してドロップを作っていきます。

それでは、またお会いしましょう!

    

   

      

RYOTA