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作曲レベルが桁違いに上がるオートメーション機能

DTMを始めた皆さんはDAWソフトに備わっている「オートメーション」という機能を聞いたことはありますか?

このように点と点が線で結ばれているビジュアル、これがオートメーション機能を活用している状態です。

「オートメーション」とは「自動化」という意味で、この機能を使えばどんなエフェクターの数値も時間の経過に従って変化するように設定出来ます。
 
ちなみに上の画像はボリュームのオートメーション設定で、17小節目をきっかけに徐々に下がり、19小節目で-9dbになり、そこから20小節目に向けて-3dbまで上がるということになります。
 
作曲を行う上で、この「変化」を意図的に作ることはめちゃくちゃ大事なことです。
 
今回はオートメーション機能がどれだけ重要かを理解しやすくするために、「オートメーション未設定の状態」から「オートメーションをいくつか設定した状態」を順番に解説していきます。

オートメーション未設定状態

まずはオートメーションを何も設定していない素の状態のSnareです。
 
当たり前ですが、ひたすらSnareがなっている状態ですね。笑
 
このSnareが積み上がっている状態のゴールは、EDMでドロップに向かっていくビルドアップの部分をイメージして下さい。
 
このままでも積み上がっていくサウンドを表現できていますが、なんだか味気ないです。
 

EQのLOWカットを設定

まずは1つ目のオートメーションを設定しました。
 
このトラックにSingle EQを追加し、Low Cutモードにします。
そしてオートメーション設定でFrequency(周波数)を選び、画像のように20Hzから1200Hzに変化するよう設定しました。
 
これは、最初は20Hz(人間が聴き取れないくらいの超低音)以下しかカットされていない状態から、最終的には1200Hz(Lowを超えてMid)以下をカットした状態に変化したことになります。
 
聴いてみるとわかりますが、時間の経過とともにSnareのサウンドがどんどん軽くなっていってますね。
 
この変化によって、積み上がっていくSnareが徐々に軽く聴こえるようになるため、この後のDropを重く感じさせる効果があります。
 

Reverbを設定

次はReverbです。
 
Logic内蔵プラグインのChroma Verbを使用し、徐々にリバーブが追加されるように設定します。
 
オートメーションでは「Wet」を選択します。
 
このWetの値が0%だと、Reverb効果は一切現れません。つまり、画像のように徐々にWetの%を上げていくことで、徐々にReverb感を出すことができます。
 
Lowカットに合わせてReverbも加えることで、Snareが鳴る空間に距離が生まれます。
 
この変化もまた、Dropとの違いを生むことが出来ます。
 

ボリュームを設定

最後はボリュームを設定します。
 
最後の最後に単純な作業を行いましたが笑 シンプルな音量の変化も実は重要な作業です。
 
音量を決める時というのは基本的には他のサウンドとのバランスという観点で考えることがありますが、その他にも「距離感を変える」という狙いで決めることが出来ます。
 
近くで聞こえる音は大きな音で、遠くで聞こえる音は小さな音ですよね。
もちろん例外はありますが、当然と言えば当然ですよね。
 
これを理解しておくことが出来れば、「一旦この音を遠ざけたいな」と思った時はオートメーションで設定出来ます。
 
例えば今回のような場合、Snareの音がDropに近付くにつれて小さくなることで、ビルドアップのサウンドが徐々に遠ざかるように感じます。
 
それがDropになった瞬間一気に元の音量に戻れば、サウンドは一気に近くに戻ってきたような印象を与えられます。
 

まとめ

今回はオートメーション設定の変化を理解しやすくするために極端に変化させている部分もありますが、こういった変化を様々なサウンドに適用させていくことで、無駄に多くの音を入れなくても楽しめる楽曲に仕上げられることがあります。
 
昔の自分も、楽曲が飽きないようにいかに色々な音を加えていくかばかり考えていたのですが、オートメーションの概念を持っておけば、今ある音に変化を作って楽しませることが出来ます。
 
同時にこれは少ない音で曲を仕上げることになるのでミックスも綺麗に仕上がりやすくなります。
 
こんな一石二鳥の機能をぜひ皆さんのDTMに生かしていただければと思います!
 
 
GINPEI

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