みなさんこんにちは!
今回は、「Kickstart2」についてみていきましょう。
Nicky Romeroがプロデュースする「Kickstart」がアップグレードされ、「Kickstrat2」がリリースされました。
新規の購入で「€14/$16」、すでに「Kickstart」をお持ちの方はアップグレードで「€5/$5」となっています。デモを試し、使い勝手をみてから購入することもできます。
注目のアップグレード内容4選をご紹介いたします。
今までの「Kickstart」では、一定のリズム(1/1, 1/2, 1/4, 1/8)でサイドチェインをかけることしかできませんでした。この難点は、キックに対してサイドチェインをかけたい場合、4つ打ち以外のドラムパターンを持つ楽曲には、うまくキックのタイミングでサイドチェインをかけることができません。
しかし、今回のアップグレードで、オーディオをトリガーにし、サイドチェインがかけられるようになり、どのジャンル/ドラムパターンにも対応できるようになっています。
サイドチェインをかけたいトラックに「Kickstart2」を挿します。
Logic Pro Xの場合、プラグイン画面内右上にある「サイドチェイン」の中から、トリガーにしたいものを選びます。
今回はキックをトリガーにしたいので、「Kick」を選びます。(オーディオトラックの名前がそのまま表示されます)
モードを「AUDIO」に変更します。
・SYNC – 従来のKickstartと同じモード
・MIDI – MIDIをトリガーにするモード
・AUDIO – オーディオをトリガーにするモード
これで、一定のリズムのサイドチェインではなく、キックに対してのみサイドチェインする設定ができました。
従来の「Kickstart」は、設定されている16種類のシェイプの中からより好みに近いものを選ぶ、という使い方でしたが、「Kickstart2」になり、選んだシェイプからさらに細かな設定できるようになりました。
「Drag left/right」の表示が出るので、左右に動かし、理想のサイドチェインを作ることができます。
より長いサイドチェインをかけたい場合は、右に移動します。
さらに赤枠の矢印ボタンで、細かくシェイプ全体を左右に移動することが可能になっています。
これは素晴らしいアップグレードで、キックを可視化しながらサイドチェインをコントロールできるようになりました。
以下画像の黄色い波形がキックです。キックの終わりに合わせて、対象のサイドチェインが戻ってくる設定にすることが可能です。
どれだけかけたらいいのか、なかなか耳で判断できない難しい低域のサイドチェインを目でも観て確認することができるので、低域が大きく被っているなどの問題を解消できます。(耳で確認することが最重要です)
帯域を分けてサイドチェインをかけることができる機能です。
左下にある「BAND」ボタンをクリックするとオンになります。
「低域の干渉は避けたいけど、サイドチェインがかかってるようには聴こえさせたくない」という場面はないでしょうか。
そこでこの「マルチバンドサイドチェイン」が役立ちます。
画像の設定では、「320Hz」以下にはサイドチェインがかかり、それ以上の帯域にはサイドチェインがかからない、という設定になっています。これで、低域にはサイドチェインがしっかりかかっていながら、サイドチェインがかかっていないようなサイドチェインを作ることができます。
黄色いバーのツマミを左右に動かすことで、この帯域を設定することができます。
ここで、少しおしい点が「低域には100%かけたいけど、それ以上の帯域には50%くらいかけたい」という設定ができないことです。低価格のプラグインで、充分すぎる機能を備えていますが、もう一つ欲しい、という点でした。
しかし、これは「二段がけ」で補うことができます。
一段目に「全帯域に50%かかる設定」、二段目に「マルチバンドサイドチェインで指定の低域に100%かかる設定」にすることで、この問題を解決することができます。ミキシングのヒントとしてお試しください。
「Kickstart2」は素晴らしいアップグレードだと思いますので、まだチェックしていない方は是非お試しください!
RYOTA
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