みなさんこんにちは!
今回は、「トラックをまとめる」をテーマにみていきましょう。
これは、単にプロジェクトを整理するためだけではなく、他にも以下のような複数のメリットがあるので、是非試してみてください。
・トラックの整理 ・グルー効果 ・CPU負荷軽減
Logic Pro Xでは、「Track Stack」というものを使って、複数のトラックをまとめることができます。(どのDAWでもトラックをまとめることができます。)
まとめるトラックは、基本的には「リード」「コード」「ベース」「ドラム」など、同じ役割のもの、同じ効果を与えたいもの、でまとめると良いでしょう。
以下の手順で「Track Stack」を作成します。
1 ) まとめたいトラックを「Shiftキー」を押しながら選択します。
2 ) 右クリック(2本指クリック)します。
3 ) 「Track Stackを作成…」を選択します。(ショートカットキー = Shift + Command + D)
Logic Pro Xの「Track Stack」には、「フォルダスタック」と「サミングスタック」の2種類があります。
・フォルダスタック
選択画面
フォルダスタック作成後の画面
上画像のように、「フォルダスタック」では、「トラック2〜トラック5」がフォルダスタックの「Sub 1」にまとめることができます。
左のチャンネルをみてみると、フェーダーやミュート、ソロがあるだけで、プラグインを挿すことができません。
「フォルダスタック」では、主にトラックを整理する役割で使用するとよいでしょう。
・サミングスタック
選択画面
サミングスタック作成後の画面
上画像のように、「サミングスタック」では、「トラック2〜トラック5」がサミングスタックの「Sum 1」にまとめることができます。
左のチャンネルをみてみると、「フォルダスタック」とは違い、「Audio FX」「Sends」があり、通常のチャンネルのようにプラグインを挿すことができます。
基本的にトラックをまとめる際は、できることが多い「サミングスタック」を用いるとよいでしょう。
グルーとは、接着という意味で、複数のトラックを「サミングスタック」でまとめ、まとめたチャンネルにコンプレッサーやサチュレーション、ディストーションをかけることで、まとまりがなかった複数のトラックが接着することによって「まとまり感」を出すことができます。
同じメロディの複数のリードをサミングスタックでまとめて、コンプやディストーションなどをかけると効果的です。
以下に、4つのリードをサミングスタックでまとめて、「まとめただけで何もかけていない」、「OTT」、「Overdrive」と3種類を準備したので比較してみましょう。
「OTT」は、Xfer Recordsがフリーで出しているマルチバンドコンプレッサーで、ダンスミュージックのチュートリアルや有名アーティストが使っているところをよく見かけます。
「Overdrive」は、Logic Pro X付属のディストーションです。
何もかけていない
OTT
OTT設定
Overdrive
Overdrive設定
それぞれ、少しだけかかるような設定にしていて、微々たる差かもしれませんが、違いを感じられるのではないでしょうか。まとめたチャンネルでがっつりエフェクトをかけて、より積極的に音作りするのもとても効果的です。
例えば、4つレーヤーしたリードにサイドチェインをかけたく、「Kickstart(サイドチェインプラグイン)」をまとめたチャンネルにひとつ挿すのと、それぞれ4つのトラックに「kickstart」を挿す(4つKickstartを挿すことになる)のではCPUへの負荷が変わってきます。(ダイナミクス系や空間系、ディストーション系などでも同じことが言えます。) 場合によりますが、同じ効果をまとめて適応させていい場合は、CPU負荷軽減のメリットもあるので、プラグインの挿し方にも工夫するとよいでしょう。
RYOTA
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