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ボーカルに厚みを出す

みなさんこんにちは!

今回は、ボーカルをレイヤー(重ねる)して厚みを出す方法を見ていきましょう。

                 

完成Full

     

メインボーカルはSpliceからこちらを使用しています。

                 

DYLAN_MATTHEW_vocal_long_phrase_dry_only_you_100_A

            

Formant

           

Formantは、声や楽器のピッチを変えずに声色を変えることができるものです。

Formantが付いているピッチ系のプラグインは複数ありますが、今回は、SoundtoysLittle AlterBoyを使用しています。

                       

Little AlterBoy

                

Formantを変更するとこのように変化します。

                

Formant: +6

                   

              

                   

Formant: -6

                 

                    

この声色の変化で、別のボーカリストが歌っているような擬似ボーカルトラックを作ることができ、複数人でユニゾンしているようにすることができます。

ピッチやフォルマントを変更するときは、ドライのボーカル素材を使用するとウェットのものより、比較的にきれいに処理することができます。

                  

メインのボーカルがセンターにいるので、それぞれ違う設定にした2トラックのボーカル(Vocal1, Vocal2)を左右に配置しています。

そして、加工することで出てくる少し耳障りな高域、メインボーカルと大きく被っている帯域をEQで処理します。

                   

Vocal 1 L

                   

Little AlterBoy 1

                       

EQ (左右同じ)

            

           

Vocal 2 R

                 

Little AlterBoy 2

                

ふたつを合わせるとこのようになります。

                       

Vocal 1 + 2 (LR)

                

ボーカルに空間処理を施し、メインボーカルとピアノとも合わせてみましょう。

                   

Main Vocal + Little AlterBoy Vocals + Piano

            

                

Vocoder

                

ボコーダーは、ボーカルをトリガーにし、そのボーカルを元にしたコードなどを演奏することができるツールです。

ボコーダーは、各DAWに付属しているものでも十分な効果を得ることができますが、サードパーティー製のものでは、できることが多かったり、音質的にもいい場合があるので、比較して気に入ったものを使用すると良いでしょう。

今回使用したボコーダーは、PolyverseManipulatorです。

他にも、iZotope「VocalSynth 2もボコーダーとして有名です。これらは同じボコーダーですが、音が違うので、好みの方を選択しましょう。

               

Manipulator

              

ピアノで弾いたMIDIリージョンをそのままコピーし、設定は自由にManipulatorで演奏します。

            

Manipulator

                 

                

あくまでメインはオリジナルのボーカルなので、ボーカルがしっかり聴こえるようにEQで整えましょう。

                  

Manipulator + EQ  

                  

            

メインボーカルとピアノと合わせてみましょう。

                 

Main Vocal + Manipulator + Piano

                

                  

これら「Formant」「Vocorder」をメインのボーカルにレイヤーして完成です。

                        

Main Vocal + Little AlterBoy + Manipulator + Piano

これらのレイヤーがないものも聴いてみましょう。

Main Vocal + Piano

             

これもとても良いのですね。目的によって使い分けられると幅が広がりそうです。

             

                           

Drop前のビルドアップなどでとても効果的に使えそうですね。シンセなどを加えるとより一層盛り上げることができます。

                        

Main Vocal + Little AlterBoy + Manipulator + Piano + Synths + FXs

             

                    

どちらかのレイヤーだけに、それぞれの設定を好みに、ユニークなボーカルレイヤーを作りましょう。これは、ボーカルのクオリティを上げることで、楽曲全体のクオリティアップにも繋がります!

                  

                   

RYOTA

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