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ボーカルのハモリを作る

          

みなさんこんにちは!

                                   

今回は、ボーカルの「ハモリ」をメインボーカルのデータから作る方法を見ていきましょう。

(ハモリは、メインのリードボーカルとは別のメロディラインを歌うことです。)

気に入ったボーカルサンプルをみつけても、リードボーカル(主旋律のボーカルメロディ)だけしかなく、ハモリがない場合がよくあります。

リードボーカルのみでも十分なのですが、ハモリを加えることで、ボーカル・楽曲にさらに深みを出すことができます。

                       

今回のハモリ作りには、前回のブログで使用した「DYLAN_MATTHEW_vocal_long_phrase_dry_only_you_100_A」を使用しています。

(前回のブログボーカルに厚みを出す)

                   

リード + ハモ (上 + 下)

                      

このハモリは、「上ハモ(リードボーカルより高い位置でハモる)」、「下ハモ(リードボーカルより低い位置でハモる)」、「オクターブ下(リードボーカルと同じメロディをオクターブ下でユニゾン)」で構成しています。

                                            

ハモリは、DAW純正のピッチ修正プラグインやサードパーティ製のプラグインAuto-TuneMelodyneなどで作ることができます。それぞれピッチを変更した時の音質の変化や操作感などの違いがあります。「Auto-Tune」、「Melodyne」はどちらも優秀ですが、EDMのような楽曲で、積極的にピッチを変化させる用途には「Melodyne」が向いていると思います。SkrillexやKSHMRなども「Melodyne」を使ってボーカルのピッチを変えているようです。

そして今回は、DAW付属でありながら優秀なLogic Pro Xの「Flex Pitch」を使ってピッチ変更を行なっています。

                            

ハモ作りの基本的な考え方

                             

ハモリを作るとしてもどれだけズラせばいいのか、わかりづらいですよね。そんなときには、リードボーカルの音から「3度」ズラした音を作ってみましょう。

キー=Cメジャーで、メロディが「ド」のときには「ミ」、「ソ」のときには「シ」ように動かしてみます。するとだいたいの音はうまくハモることができます。その上で、「コード内の音」でハモリを作る意識すると、よりマッチしやすくなります。

コード「Cメジャー7th」のコード音は、「ド、ミ、ソ、シ」なので、この中のどれかでハモるといいのかなと考えて動かし、実際にリードボーカルと合わせて聴いて確認していきます。

必ずしもこの考え方だけではないのですが、まずここからはじめて、合う音を探していくとうまくいきやすくなります。

これ以外に、テンション音でハモを作る方法があります。コードが「Cメジャー7th」、リードボーカルが「ド」。先程の例では「ド、ミ、ソ、シ」がハモ音になりますが、「レ」の音でもハモリを作ることができます。「Cメジャー7th」における「レ」の音は「9th」というテンション音になり、きれいな和音で成り立つからです。「3度ズラす」という基本的な考えは持っておき、自由に動かして合う音を探っていきましょう。

                   

                

Logic Pro XのFlex Pitchは以下の手順で操作することができます。

                       

赤枠の部分をクリックします。

                                

各オーディオトラックに出てくる選択肢の中から、「Flex Pitch」を選択すると解析が開始され、解析したトラックのオーディオのピッチを変更できるようになります。

                            

ボーカルのピッチを解析すると以下画像のように、どのような音で歌われているかすぐに確認することができます。

                          

リードボーカルのメロディ

                         

これをみながら「3度 上」など動かしていくと意外と簡単にハモリを作ることができます。

                        

                                               

・上ハモ

                      

上ハモ

                 

リードボーカルと混ぜるとこのように聴こえます。(ハモリがわかりやすいように、ハモリを大きく出しています。)

                        

上ハモ + リード

                      

上ハモは、リードボーカルよりも高いメロディを歌うので、リードボーカルよりも耳で追いやすくなるため、どちらがメインのメロディかわかりづらくなることがありますので、ボリュームバランスに気をつけましょう。

上ハモのメロディ

                  

                     

・下ハモ

                    

下ハモ

              

リードボーカルと混ぜるとこのように聴こえます。(ハモリがわかりやすいように、ハモリを大きく出しています。)

                 

下ハモ + リード

                             

下ハモのメロディ

              

                  

・オクターブ下

             

オクターブ下はハモリではなくユニゾンなのですが、厚みを出すことができるので作っています。

                         

オクターブ下

                         

リードボーカルと混ぜるとこのように聴こえます。(わかりやすいように、オクターブ下を大きく出しています。)

                        

オクターブ下 + リード

                                         

このオクターブ下は、Soundtoys「Little AlterBoy」を以下のような設定にして作っています。

                                                      

Little AlterBoy

                                           

                                                                 

最後に、前回のブログで作成したものと合わせるとこのようになり、よりボーカルの存在感を出すことができます。

                

ボーカルのハモリを作る + ボーカルに厚みを出す

                 

                              

RYOTA

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