みなさんこんにちは!
2024年の3月にリリースされたSchwabe Digital「Orange Clip」が、「Orange Clip 3」にアップデートされました。
Orange Clip 3

Schwabe Digitalは、ADDAコンバーター「Lavry」のクリッピングアルゴリズムを再現して作られた「Gold Clip」が有名です。
Gold Clip

「Orange Clip」は、DAWソフト「FL Studio」付属のクリッパーを再現しているようです。
そんな「Orange Clip」は、今回のアップデートでマルチバンドクリッパーの機能が搭載されました。
実用性が高そうなので、詳細を見ていきましょう。
Demo
Overview
新機能のマルチバンド以外は基本的なクリッパーとなっています。
マルチバンドモードは、赤枠のところでオンにできます。

マルチバンドをオンにしたときは、以下のようなシグナルフローになっています。
マルチバンドを通った後に、全体のシグナルに戻る仕様のようです。
ですので、マルチバンドクリッパーのみを使用したい場合、メインのクリッパーはオフ(Command + クリック)にする必要があります。
Multi-Band Signal Flow

バンドは3つあり、赤枠のところでクロスオーバーする周波数帯域、青枠のところでゲイン、緑枠のところでニー(ハード〜ソフト)を調整することができます。
緑枠のツマミのところを「Command + クリック」することで、そのバンドをオン/オフ切り替えることができます。

右側で、「LF」「MF」「HF」とそれぞれのバンドをコントロールでき、丸いツマミでクリップさせる量を決めます。
数字のところで、「Wet/Dry」のミックスをすることができ、かなり幅広く音を作り込むことができます。
「S」ボタンで、ソロ再生できるのも便利です。

もう一点、マルチバンドに付随し追加された機能が、「True Liner」「Q Liner」モードです。
マニュアルでは、以下のように説明されています。
「True Liner」
True Linear Phase Filterbank はデフォルト設定であり、ほとんどすべての場合に最適に機能します。
これは、大量の並列処理を使用する場合に特に役立ち、すべての並列パスにわたって位相アライメントをそのまま維持し、オーディオ信号の整合性を維持します。
True Linear は、パフォーマンスと完全な位相コヒーレンスの最適なバランスを提供するため、デフォルトの設定になっています。
True Linear Filterbank は、洗練された最適化された数学を使用して、非常に効率的で透明なパフォーマンスを実現します。
トランジション カーブが縮小されているため、クロスオーバー ポイントでの帯域幅が最小限に抑えられ、インパルス応答が厳密にフォーカスされ、スミアリングが防止されます。
「Q Liner」
Q 位相クロスオーバー設計は、リニア位相フィルターに新たなアプローチを提供します。
優れた低周波トランジェントの明瞭性を実現する一方で、バンド間のゲインを調整すると、クロスオーバー ポイントでわずかな位相回転が発生する可能性があります。
興味深いことに、この微妙なシフトにより深みと動きが加わり、より豊かで魅力的なサウンドが得られます。
これは、完全なリニア位相フィルターに代わる、正確でありながら特徴的な代替品です。
Q 位相クロスオーバー設計は、プリリンギングを大幅に削減しながら、完璧なリニア位相再構築を保証します。
基本的に使うのは「True Liner」で良いと思います。他のリニアフェーズと似たような挙動のようです。
「Q Liner」は、アナログスタイルのリニアフェーズのようで、トランジェントの挙動に特徴があります。スネアなど、トランジェントを強調させたいときに、「Q Liner」を使用してみるとハマる時がありそうです。
今回の「Orange Clip 3」のアップデートは、プラグインのGUIサイズも変更できるようになり、かなり良いアップデートでした。
「Orange Clip」オーナーは、フリーアップデート可能で、2025/3/11までイントロセールで30%オフになっています。
Rent-to-Ownと30日間のフリートライアルもありますので、気になる方はぜひ試してみてください。
RYOTA
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