世界レベルのDTMを学びたい方はこちらから

アーティストとして盗むことの重要性

こんにちは。皆さんは作品のオリジナリティをどれだけ意識していますか?
 
今日の記事は「盗むことの重要性」についてです。
 
“すべてはリミックスである “という言葉を聞いたことがありますでしょうか?
 

ほとんどのプロデューサーは「自分たちだけの音を作らなければならない」という信念に縛られています。
 
ですが実際は、自分の影響を組み合わせて自分のものにすることで、オリジナリティを見つけることができるのです。
 
簡単に言うと自分がこれまでに見てきた、聞いてきた作品の「好きなところ」を組み合わせたものが自分のオリジナルということです。
 
この考え方の障壁を乗り越えれば、創造的な可能性の世界が開かれます。
 

オリジナルは存在しない説
 

 

オリジナルなものはない。
オリジナリティというのは、何かを始めるという意味の「オリジン」という語源から来ています。
曲を作る時、全く新しいことをしていますか?それとも何かの派生物を作っているでしょうか?
 
何かの原点を作っているのか?それとも他の作品の繰り返しなのか?
ほとんどの場合は後者ですよね。自分の受けてきた影響からは逃れることは出来ないし、逃れたいと思う必要もありません。
 
“オリジナリティの高さは起源を隠す技術にある” – 不明
 
アメリカの著述家、画家でベストセラー作家でもあるオースティン・クレオンは、自身の著書のなかでこう述べています。
 

“優れた芸術家が理解していることは、何もどこからも生まれないということです。すべてのクリエイティブな仕事は、過去に作られたものの上に成り立っています。完全にオリジナルなものはありません。”
 

新しいトラックを制作する時は、意識しているかどうかに関わらず、今まで聴いてきた音楽に引っ張られていることになります。
 
好きな曲と同じようにビルドアップを構成することもあるかもしれません。他のアーティストに似たスタイルでメロディを書くかもしれません。
 
このようなことをしても、ズルをしているわけではありません。
もちろん完全に同じメロディだったり、ほとんど変えずに自分のものにしたりするのはカンニングになりますが、メロディのスタイルをコピーしたり、リズムをコピーしてみるのはカンニングとは言えません。
 
誰かがノンフィクションの本を書くとき、彼らは自分の頭の中から完全にオリジナルのものを作ろうとはしません。ソースを使ったり、他の本や論文をたくさん読んだり、記事から引用したりします。
 
創造性とは、複数の影響を融合させて新しいものを生み出すことです。
 

アーティストは繰り返す
 

ここ数十年の間にエレクトロニック・ミュージックがどのように進化してきたかを考えると、「なぜもっと早く誰かが◯◯をやらなかったのか」と考えさせられます。
 
Xとは、Trapであったり、Future Bassであったり、2012年から13年にかけて流行したBig Roomであったり。
 
そのような音楽を作る技術は10~15年前にはあったのに、なぜ誰も作らなかったのか?

その答えは複雑なんだと思いますが、一つの説は「アーティストは繰り返す説」ことです。
音楽は進化していくものであり、普通は突如として飛躍はしません。
 
例えば初期の頃のTranceは、今で言うTechnoに近いものでした。長時間のbreakdownパートはありませんでした。ですが、時が経つにつれて変化していって長いbreakdownが主流になり、Supersawのサウンドが主流になり、BPMも比較的速くなりました。
 
現在のTranceはそれらの特徴をいくつか残しつつも、それ以上のものへと進化しています。Supersawのサウンドが無いからといってそれがTranceではないということにはなりません。
 
アーティストが反復してきたからこそ進化してきました。
 
でも、それは一朝一夕に起こったことではありません。
 

盗むことを恐れない
 

“私が勉強するのは盗めるものだけだ”
 
-デビッド・ボウイ
 

「完全なるオリジナルは存在しない」という事実と、「最高のアーティストは出所を隠している」という事実に基づくと、他人からアイデアを盗むことは理にかなっています。
 
ただ、一つのソースだけから盗むのではなく、多くのソースから盗むようにしてください。例えば、あるソースからメロディのアイデアを取ったり、別のソースからドラムのシーケンスを取ったり、さらに別の曲から曲の構成を取ったりするといった感じです。
これらをすべて一緒に合体した時、あなたのものになります。
 

誰かがまず最初に気付く
 

誰かに言われるまで自分に独特の音があるとは気付かないものです。
実際のところ、自分にはまだ独自の音があるかどうか疑問です。
 
他の人は、あなた自身よりも先にあなたに特徴的な音があることに気付くでしょう。彼らはそれを指摘しないかもしれませんが、気付くはずです。
 
鍛えたり、体重を増やそうとしたり、痩せようとしたりするのと同じです。他の人が最初に気づくのは、あなたが毎日鏡で自分を見て比較しているのに対して、あなたは毎日あなたを見ているわけではないので、他の人が最初に気付くのです。
 
頻繁に音楽を制作していると、進歩や変化を確かめるのは難しいですよね。あなたがいつその独自のサウンドを開発したのかを知るのは難しいのです。
 
ですが、あなたがそれを確認するための2つのテストがあります。
 
1. 友達に聞いてみましょう。”私の音楽には共通のテーマはあるか?”
 
2. あなたのトラックと他アーティストの別のトラックを誰かに聴いてもらいます。その後、彼らが2つの楽曲の違いを伝えることができるかどうかを確認してみましょう。(その人が他のトラックを聞いたことがある場合はこれは機能しないので注意!)。
 
 
この記事はこちらを参考に作成しています。
 
GINPEI

コメントを残す