アーティストがトラックを完成させずに音楽キャリアをスタートさせることはありません。
音楽は部分的に聴かれるのではなく、完成品として聴かれるからです。
自分自身のためにも、キャリアを築くためにも、トラックを完成させることは譲れないことです。
でもそれが難しいんですよね。
音楽をより速く、より簡単に、より良いものに仕上げるための戦略をいくつかご紹介していきます。
なぜ完成させないことはいけないことなのか?
アイデアは、完成形に発展していなければあまり意味がない。
みんな完成されたものを聴きたいのであって、ループに興味はありませんよね。
たくさんのアイデアを出しているうちにプロデューサーとしての腕が上がってきたと思ってしまいがちですが、それは勘違いかもしれません。
アイデアがたくさん出てきてもそれを見通すことができないのであれば、曲を完成させるために必要なプロセスを避けていることになります。
そのプロセスをしっかりと経て、より良いプロデューサーになることができます。
完成させない習慣
僕たちは完成させない習慣に陥っていることにさえ気づかないです。
何かのプロジェクトに取り組んでいる中で新しいアイデアを発見します。
そうすると現在のプロジェクトは一旦脇に置いといて、新しいアイデアに取り組むために元のプロジェクトは後でまた取り組むんだと自分に言い聞かせます。
新しいアイデアに取り組んでいるとき、問題が起きます。
例えばトラックの流れがうまくいかなかったり、メロディが思ったほど良くないと思い始めたり。
そうしてそのプロジェクトを “一旦 “脇に置いて、新しいプロジェクトに取り組むことにします。
言い訳をしているうちにそのサイクルが繰り返されます。
プロジェクトを放棄する習慣を身につけます。
それがデフォルトモードになり、いつの間にかパソコンの中身は未完成のアイデアでいっぱいになり始めます。
作り始めが重要
曲をしっかりと完成させることが出来るかどうかの大きな決め手の一つは、最初の数時間がいかにスムーズに進むかということです。
経験したことがあるかと思いますが、最初の数時間はあっという間に過ぎていきます。
めちゃくちゃ没頭していて、最初のセッションでトラックの60~80%を完成させます。
こういう場合、最初の数時間で途切れ途切れになってしまう場合よりもプロジェクトを完成させる可能性はずっと高くなります。
これには2つの理由があります。
1つ目の理由は、最初の数時間がスムーズに進むと勢いがつき、30%くらい出来上がっているトラックよりも80%のトラックの方が作業しやすくなるからです。
2つ目の理由は、最初の数時間が楽しくなかったプロジェクトに対してネガティブな感情を抱く傾向があるからです。
では、最初のセッションを素晴らしいものにするにはどうすればいいのでしょうか?
最初のセッションを長時間行う
最初のセッション時が最もエネルギーと興奮度が高く、ゾーン状態に入りやすいです。
その際、少なくとも90分は取り組むことをお勧めします。
最初のセッションで気に入ったトラックがなければ、次のセッションでは改善は期待できません。
興奮状態の時はやめない
制作が順調で興奮状態のときは、その興奮を利用しましょう。
そういう時は少し遅くまで起きて取り組んだり、夕飯を2時間遅らせて食べたりすることにもなるかもしれません。
多少の努力と集中力は必要になりますが、後になって自分に感謝することになるはずです!
最後に
音楽を完成させることの重要性と方法を理解して頂けたと思いますが、自分なりに制限を設けることも重要です。
例えばそのプロジェクトに締め切りを設定したり、細かい部分に時間をかけすぎないよう「2時間以内にイントロからアウトロまでを必ず形にする」という時間制限を設けるのも良いですね!
GINPEI
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